全国からえり抜きの逸材が集まる大阪桐蔭。実績、将来性という点で群を抜いているのが関戸 康介だ。

 小学校6年時にホークスジュニアで129キロをマークすると、明徳義塾中に進み、中学3年には最速146キロをマーク。地上波のバラエティ番組の企画で登場するなど認知度の高さは現在の大阪桐蔭所属選手の中でも群を抜いている。

 そんな関戸の野球人生の歩み、大阪桐蔭に進むきっかけまでを前編で聞いてきた。後編では、大阪桐蔭での生活の様子などを語ってもらった。

前編はこちらから!
もう一人の規格外の逸材・関戸康介が明徳義塾中、大阪桐蔭でプレーする理由【前編】

大阪桐蔭の環境は自分にとって理想的だった

関戸康介(大阪桐蔭)

 大阪桐蔭の環境は予想以上に高いものだった。投手のレベル、野手のレベル、何もかもが違った。しばらくはグラウンド外でレギュラー選手とは別メニューで腕を磨く日々だった。

 「1日1日成長していかないと、その中で一番になると思ったら24時間1分1秒野球につなげていかないと思いました。その中でも充実した日々でした」

 また中学に続き、寮生活になるが、関戸にとっては絶好の環境だった。
 「僕は野球の面において世界一になりたい目標があります。寮生活の環境には自分にはとても合っていると思いますので、何不自由ない生活を送れているので、中学から寮生活を経験させてくれた両親には感謝をしています」

 より野球に集中するために空き時間では読書を行っている。これは中学時代から行っている習慣で、読むのは自己啓発書などが中心だ。
 「野球の本はあまり読まないです。いろんな業界で成功している方々の話を読んで、自分の視野が広がって、気持ちに余裕が持てるかなと思いました。こういう空き時間も野球につなげればと思いました」



インタビューに応じる関戸康介(大阪桐蔭)

 改めて素晴らしい意識である。
 大阪桐蔭OBの選手たちに話を聞けば、あまりにも練習がハードなので、寝て体力回復を努める選手が多いと聞いていただけに、本人はやることがないからと語るが、少しでも野球につなげようとする意識の高さに驚かされる。

 コーチの方々から関戸の人間性は根尾に似ていると話してくれたが、1対1で話して見て、同じ雰囲気を感じた。
 まず県外の強豪校にいくには寮生活になれて自分の考えで野球ができるかだが、その点、関戸は大阪桐蔭の環境に戸惑うことなく、野球に打ち込んでいた。

 大阪桐蔭の選手のほとんどは硬式で、関戸は数少ない軟式出身の選手。軟式に慣れるために取り組んでいたことは何だろうか。
 「軟式は押し出してしまう癖があって、上から角度をつけてボールを潰すイメージで投げることをキャッチボールから意識していて投げています。だいぶよくなっているので、硬式の仕組みをもっと理解して、いろんな自分の武器を身に着けていけたらいいなと思います」

憧れは野茂英雄。すべてにおいてレベルアップしたい

関戸康介(大阪桐蔭)

 また投手コーチとして指導する石田コーチも、関戸についてこう指導している。
 「まだ硬球になれないうちはシュート回転してしまうと本人も話していました。軟球はごまかしが利くのですが、硬式はそれができず、ワンバウンドになったり、高めに抜けることがあるので、難しいと思います」

 また石田コーチは関戸の意識の高さを一目を置いている。
 「とても意識が高く、自分がぶれないところを持っている選手なので、順序だてて教えています」と指導法を語る。上から潰す投げ方にしたことで、一部では投球フォームが根尾みたいという声が聞かれる。それについて石田コーチは違いを説明する。

 「根尾はスライダー気質の投手で、腕の振りが外回りの投げ方なんですけど、ストレートでも分析すると、スライダー気味なんです。関戸はバランスで投げるので、ストレート自体はキレイです。力のいれどころがずれるとシュート回転してしまうので、そこは気をつけさせています」

 硬式にも慣れた1年秋にベンチ入りを果たし、9月22日の岸和田戦で公式戦デビュー。さらに近畿大会でも登板した。高校野球デビューの秋を振り返って。

 「中学とは雰囲気が全然違っていて、観客の多さ、緊張感、絶対に負けられないプレッシャーがあったのですが、それも良い経験となりました。近畿大会でも登板させていただいて、結果はそこまでよくなかったのですが、経験のままで終わらせることなく、野球人生で生かしていきたいです」



関戸康介(大阪桐蔭)

 そして課題となったのはコントロール。自分がなりたい投手像についても語ってくれた。
 「コントロールが安定しない部分がありますので、やはり調子が激しい投手は信頼を得られない。ですので、大事な試合を使ってもらえない場面が多くなると思います。だからこそ、コントロールをよくして調子が悪くても1試合完投完封ができる投手になって、全員から信頼を得られるような投手になりたい」

 そのためバランス・体幹を大事にしたトレーニングでじっくりとフォーム固めを行っている。秋季大会後、関戸は近畿大会1週間後の練習試合で、肋軟骨の怪我をしてしまい、年末はトレーニング中心の練習を行い、ピッチング練習は年明けから再開する予定だ。

 将来は日本一、世界一の投手になることは変わりない。憧れの投手は野茂英雄だ。
 「誰ももやっていないことを成し遂げた方ですし、野茂さんのように自分の信念を貫く選手になりたいと思います」

 復帰後はベンチ入りを目指して練習を行う。それに向けての課題を語ってくれた。
 「マックスは秋の投球練習で出した146キロです。それが常時140キロ中盤で出せるようになればと思っています。またストレートを生かすために変化球を磨いていて、今はスライダー、カーブ、チェンジアップ、カットボールを投げますが、どれか武器になる変化球にしていきたい。硬式になってから変化球を投げる感覚は良いので、しっかりマスターしていきたいです」

(取材=河嶋 宗一)

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