関東地区のリトルシニアで長距離砲として活躍を見せているのが、戸塚シニアの松本ジョセフ選手だ。アメリカ人の父を持つ松本選手は、身長178センチ、体重100キロの中学生離れした体格から、ここまで中学通算23本塁打を放っており注目を集めている。

 「プロに行くことしか考えていない」と力強く語る松本選手に、これまでの成長や高校野球での目標を伺った。

課題だった守備力の向上を目指して戸塚シニアに入団

2019年ベイスターズカップでの松本ジョセフ選手(戸塚シニア)

 親戚や友人の影響から、幼い頃から野球に興味を持っていたと話す松本選手。
 小学校3年生の時に、少年野球チームの清水ヶ丘ジャイアンツに入団して、本格的に野球を学ぶことになった。

 力強いバッティングが持ち味の松本選手であるが、自信を持ち始めたのは小学校4年生頃からと振り返る。人生で初めて本塁打を放った時に、ボールを飛ばす感覚を掴むことができたと明かし、以来その感覚をずっと大切にしてきた。

 小学校時代に放った本塁打は何と通算で70本。
 横浜市南区の選抜チームのメンバーに選ばれるなど、大きな活躍を見せていた。

 「うまく言葉では表現できないのですが、これでもホームランが打てるのかと思うような感覚でした。その感覚を忘れないように、素振りやバッティングセンターでも練習して、ホームランの数も増えていきました」



松本ジョセフ選手(戸塚シニア)

 小学校を卒業後、松本選手はリトルシニアの強豪・戸塚シニアへの入団を決める。
 打撃には自信を持っていた一方で、守備力に課題意識を持っていた松本選手は、守備の基本を重視するチーム方針に惹かれて戸塚シニアを選んだ。

 チームのレベルは高く、練習も非常にハードであったが、疲れている時でも「あと一本」を意識して練習に取り組み、守備力は日々上達していった。

 「入団した時はこれでは高校野球でやっていけない思い、基本的なことから教えていただきました。もう限界だと思うまで練習に打ち込んで、少しづつ上達していったのだと思います」

 持ち味のバッティングに加えて、守備力も向上した松本選手は、1年生の秋からはレギュラーを獲得して「4番・三塁」を任される。下級生ながら主砲として打線を引っ張り、活躍を見せた。

メジャーリーガーの動画を見て打撃を研究

松本ジョセフ選手(戸塚シニア)

 来年からは高校野球がスタートするが、松本選手は幼い頃からの夢であるプロ野球選手になるために、「これから過ごし方がとても大事」と気持ちを引き締める。
 自身の強みであるバッティングに関しても、高校レベルでみるとまだまだ実力不足であると感じており、さらなるレベルアップを目指す。

 「バッティングでは、今は変化球への対応を課題にして取り組んでいます。
 変化球はボールを引き付けることが大事で、遅いボールを打つ練習をしています。遅いボールをしっかり引き付けてライト方向に打つ形を、変化球でも同じように打てるようにしたいと思っています」

 また、自宅でもYoutubeなどでトップ選手の打撃フォームを毎日見るなど、研究にも余念がない。高校野球やプロ野球選手の動画も見るが、それ以上にメジャーリーグの選手の動画を見ることが多いと明かし、自身の打撃にもより力強さと対応力を求めていきたいと語る。



松本ジョセフ選手(戸塚シニア)

 「参考にする選手はメジャーリーガーばかりです。やっぱり体の大きな選手がプレーする姿はかっこいいなと思います。
 特に好きな選手はニューヨーク・ヤンキースでキャプテンをしていたデレク・ジーターさんや、トロント・ブルージェイズのギャバン・ビジオ選手、ロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウト選手で、パワフルなスイングに刺激を受けました。
 これからもっと身体を作り、パワーも技術も少しでも近づける様にトレーニングをしていきたいと思います」

 現在はチームのキャプテンも務めており、プレー以外の大切な事も日々指導してもらっていると話す松本選手。
 戸塚シニアは、過去には荒波翔氏(元横浜DeNaベイスターズ・横浜高出身)や渡辺 勝選手(中日ドラゴンズ・東海大相模出身)、スラッガータイプでも森下 翔太選手(中央大・東海大相模出身)や豊田 寛選手(日立製作所・東海大相模出身)などを輩出しており、活躍するOBは多い。

 偉大な先輩たちにも負けない潜在能力を持っているだけに、松本選手も続くことができるか注目だ。

(取材=栗崎 祐太朗)


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