3年連続のセンバツ出場が有力な天理で不動の4番に座っている内藤 大翔内野手(2年)。昨年のセンバツでは全試合で3番スタメン出場を果たし、昨秋の公式戦では8試合で打率.433、2本塁打、10打点の活躍を見せた。天理の4番になるまでを振り返る。

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「速い球を投げること、遠くに飛ばすことに自信」

内藤 大翔(天理)

 内藤が生まれ育ったのは福岡県福岡市。父の就行さんは鹿島アントラーズなどで活躍した元Jリーガーで、現在はJ3のテゲバジャーロ宮崎でアカデミー真摯コーディネーターを務めている。

 物心ついた頃から身の回りにはサッカーボールがあり、自然とサッカーを始める環境にあったが、小学1年生の時に地元のソフトボールチームに入り、野球の道へと進んだ。

 中学に進むと同時に、家族の仕事の都合で奈良県生駒市に引っ越し、生駒ボーイズに入団。第49回日本少年野球春季全国大会に出場した実績があり、「速い球を投げることと、遠くに飛ばすことは自信がありました」と自身の中学時代を振り返る。

 生駒ボーイズの1学年上には昨年の天理で4番を打っていた瀬 千皓外野手(3年)がいた。「奈良に住んでいたこともあって、天理の試合を見る機会があって、天理で野球がしたいと思ったのと、生駒ボーイズで1つ上の瀨さんが活躍されているのを見て、その人の下でやりたいと思ったのも理由の一つです」と1年秋からレギュラーを獲得していた先輩の活躍にも影響され、天理への進学を決めた。

 入学直後は慣れない寮生活に苦戦したこともあったそうだが、持ち味の打撃をアピールして1年秋にレギュラーを獲得。近畿大会8強ながらセンバツの出場権を手にした。

納得いかなかったセンバツ舞台

内藤 大翔(天理)

 秋の大会中に腰の疲労骨折をして冬場は満足のいく練習はできなかったが、「体幹を強化するであったり、野球の本を読んだりして知識を得ることとか、体が自由に動かなくてもできることを考えてやっていました」と自分にできることに精一杯取り組み、センバツに備えていた。

 故障を治して挑んだ2年春の甲子園では全試合3番でスタメン出場。チームは4強入りを果たしたが、内藤自身は15打数2安打と結果を残せず、悔しさも味わった。

「1つ上の方々が本当に頼れる人ばかりで、ベスト4まで連れてきてもらったという感じが強かったので、こういう先輩たちがいて本当に頼もしいなと思いました。(個人の結果は)全然納得のいかない結果で、思い通りいかないことばかりだったので、少し他の大会と甲子園は違うのかなと感じました」

 夏にリベンジを誓ったが、その後は先輩にレギュラーを奪われる形となり、夏は代打での出場が主だった。チームも準決勝で敗れ、春夏連続の甲子園出場とはならなかった。

 逆にその悔しさが「不動の4番」の原動力となったのかもしれない。(後編へ続く)

(記事:馬場 遼)