明徳義塾・富岡西「収穫多き」令和初代四国頂点決定戦

夏の高知大会制覇を誓い、ガッツポーズする明徳義塾

 最後は点差こそ離れたものの、明徳義塾・富岡西共に収穫多き令和初代四国頂点決定戦だった。

 まず2年ぶり11度目の春季四国大会王者に輝いた明徳義塾について。彼らは「第101回全国高等学校野球選手権高知大会」第1シード獲得に王手をかけるためにも絶対ミッションだった勝利を軸に置きながら、「身体の大きさなどに合わせて、重さとかも変えながらウエイトトレーニングに取り組んできた」(馬淵 史郎監督)成果を富岡西・浮橋 幸太(3年・投手・174センチ78キロ・右投左打・阿南市立阿南第一中出身)に対する12安打7得点で発揮した。

 また近年は「らしくない」脆さが目立った守備面も無失策3併殺奪取で大会3試合を通じても失策1の6併殺奪取。「守備面で貢献しようと思った」8番・德永 快人(3年・二塁手・173センチ69キロ・右投左打・河南リトルシニア<奈良>出身)らを中心に好守が随所で光った。

 夏に向けて主力が戻り、今大会6投手が登板した投手陣の整備が為されれば、昨年センバツ以来の甲子園帰還と「四国高校野球盟主」の復権はいっそう近づくことになるだろう。

 対してすでに「第101回全国高等学校野球選手権徳島大会」第1シードが確定している富岡西も、初の四国王者を目指して今出せる全力を出し切った。2回表には「ストレートを狙っていた」6番・安藤 稜平(3年・右翼手・182センチ78キロ・右投右打・阿南市立阿南中出身)が、打った瞬間にそれと解る大会第2号・高校通算6本目となる坊っちゃんスタジアム上段への先制ソロアーチ。

 3回表には二死三塁から3番・坂本 賢哉(3年主将・右翼手・174センチ74キロ・右投左打・阿南市立那賀川中出身)が二走の8番・末広 純平(3年・左翼手・181センチ72キロ・右投右打・阿南市立阿南中出身)とのランエンドヒットを成功させ2点目。

 4回表も安藤の二塁打などで得た無死二・三塁から内野ゴロで同点。その後も一死満塁と逆転の期待を抱かせる展開を作った。

 ただ富岡西の選手たちは次々にその前の場面を悔いる。一死一・三塁から勝ち越しを狙った初球スクイズをウエストされての失敗。昨秋の四国大会1回戦・高知戦などを鑑みれば、その選択肢は名将の頭には十二分に入っていたはずだ。「読まれていましたね」。チームがこの理由を分析し、いかに探究し、次なる戦略を立てていくか。「夏の甲子園初出場」と甲子園初勝利を志す彼らの展開力に期待したい。

(文=寺下 友徳)