発見多き「高知県高等学校体育大会野球競技」

8回表高知商8番の代打で大会第1号2ランを放った川上 起平(3年)

 毎年、5月の第3ないし第4週の土・日・月。高知県の高校生たちの話題は「高知県高等学校体育大会」一色に染まる。47都道府県で最も早く全国高等学校総合体育大会、ないしは同大会出場への最終ハードルとなる四国大会へ向け各校の選手たちがしのぎを削る様は、一般生徒・関係者・保護者の皆さんのみならず、高知県民の心を動かすパワーを有している。

 加えて高知県においては高校野球も他競技との違いはほとんどない。高知県高等学校体育大会野球競技は7月の「第101回全国高等学校野球選手権高知大会」のシード4校が最終決定する極めて重要な大会。さらに、全国的な注目が集める森木 大智(高知1年)のみならず、新入生がはじめて県内ライバルを体感できる機会でもある。

 事実、この試合でも興味深い選手が躍動。高知東では旧チームから4番・エースとして君臨する島田 龍二(3年・右投右打・173センチ84キロ・高知市立城北中出身)が常時130キロ中盤・最速138キロをマーク。高知商打線の強打に11安打を浴びたもののスライダーの制球もよく3四死球5奪三振と「6月には社会人野球チームの練習にも参加させようと思っている」(北岡 茂監督)成長のほどを見せた。

 前日の勝利ですでに第3シード以上を確定させた高知商では8回裏に代打2ランを放った川上 起平(3年・三塁手・右投左打・津野町立東津野中出身)や、2二塁打に三盗と俊足が際立った2番・元山 晶斗(2年・二塁手・右投左打・173センチ68キロ・香美市立野市中出身)といった脇役的存在が主役に。昨秋は三塁手だった1番・西村 貫輔(2年・遊撃手・右投右打・165センチ68キロ・南国ヤングマリナーズ出身)との二遊間も堅守が光った。

 このようにプラスの要素が数多くある高校総体時期の公式戦開催。現在、四国内でこのように大会を行っているのは高知県と総体協賛ブロック大会を開催している徳島県のみだが、香川県や愛媛県の他に全国でこのような大会を開催し、他競技との一体性や一般生徒にアピールしていくことも今後は一考だろう。

(取材・写真=寺下 友徳)