千葉黎明が4投手の投手リレーで完勝。成東の142キロ右腕・丸山も光る投球を見せる

 千葉はブロック決勝の10日までとてもタイトなスケジュールだ。そのため投手の球数を気にしないといけない。千葉黎明は今年の千葉でも指折りの好左腕・千葉 汐凱がいるが、なるべく負担をかけずに勝ち進んでいきたい。8日のブロック準決勝戦に先発したのは伊藤翔音。右スリークォーターから常時125キロ前後の速球、スライダーを投げ分ける投手である。

 5番・藤本悠希から先制適時打を許すが、2回裏、5番・下新井田直也の本塁打で同点。さらに3回裏、2番・伊東凌功、3番・佐久間康祐の連続適時打で勝ち越しに成功する。

 4回裏、さらに千葉黎明は一死から二者連続四球と死球から満塁のチャンスを作り、1番・江川岳の中越え適時二塁打は走者一掃となり、6対1と大きく点差を広げる。

 成東の2番手右腕・丸山陽太は打たれたとはいえ、なかなかの好投手だった。まず投球フォームを注目すると、左足を下ろすときに、左腕のグラブを斜めに伸ばして半身にした状態から投げ込む。そのストレートは常時130キロ中盤〜130キロ後半(最速140キロ)を計測。しっかりと腕が振れているので、かなりの球威があり、詰まらせるほどの威力がある。さらに120キロ中盤のスライダーの切れも良く、好投手だった。

 丸山は入学から食事トレーニング。1日2リットルのごはん、補食などを行い、トレーニングも意識高く取り組み、入学から20キロ近くスピードアップ。この春には最速142キロを計測し、ときには打撃練習で金属バットを折ってしまうほどの威力があるという。捕手の岡崎柊也はスライダーの切れ味の良さも絶賛する。「入学からスライダーの切れ味が良くて、ストレートの球速アップによりさらに良くなった感じがします」。今年にかけていたが、コロナにより長期自粛となり、やせてしまい、現在は173センチ62キロ。なんとか間に合わせて準備をしてきた。

 千葉黎明は6回以降から左腕・田中葉琉、右腕・岡澤 剣士郎の継投リレーをしていたが、8回表、岡澤が3番・ 岡崎柊也の適時打で2点を失われたところで投手交代。今年の投手陣の中心である篠塚太稀(市川リトルシニア出身)が登板する。

 右スリークォーターから常時135キロ〜137キロの直球、120キロ前半のスライダーを投げ分け無失点に抑えると、9回にはエース・千葉が登板。千葉は左スリークォーターから常時135キロ〜139キロのストレート、120キロ前半のスライダーを投げ分け無失点の好リリーフ。昨年よりも体が大きくなったことで、ボールの威力も出てきて力強い速球を投げ込んでいる。千葉黎明がブロック決勝進出。県ベスト16入りを果たした。

 千葉黎明の鵜沢監督は「継投は予定通りでしたが、その中でも先発の伊藤は良く投げてくれました。彼は入学から本当に努力してここまで成長した投手です」と先発の伊藤をたたえた。ブロック決勝へ向けて篠塚、千葉の両投手を少ない球数で収められたのは大きかった。

 敗れた成東だが、エース・丸山のポテンシャルは素晴らしいものがあり、将来性も非常に高い。取り組む姿勢は良く、大網の自宅から自転車で通い、いつも夜遅くまで自主練習をしているという。本人も次のステージで続けたい意向だという。成東といえば、甲子園出場に導いた押尾健一投手(元ヤクルト)がいる。ぜひ押尾氏に続き、プロから注目される投手になってほしい。

(記事=河嶋 宗一)