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九州を勝つ難しさ・大島

大島・大野

 大島と大分舞鶴。どちらも県立、進学校という共通点のある両チームは、降りしきる雨の中、白熱した好ゲームを繰り広げた。あいにくの雨模様だったが、三塁側の大島応援席は内野席を観客が埋め尽くし、急きょ解放した外野席も一杯になるほど多くの観客が駆けつけていた。

 1回裏、大島は3番・武田 涼雅主将(2年)のレフトオーバー二塁打で先制した。

 大分舞鶴は3回表、先頭の7番・奥本 翼(2年)がライトオーバー三塁打を放ち、8番・田中 洸太郎(2年)の犠牲フライで同点に追いついた。

 4回裏、大島は4番・西田 心太朗(2年)のライトオーバー二塁打で再び勝ち越した。

 8回表、大分舞鶴はエラーと押し出しで2点を奪い、初めてリードを奪った。

 その裏、大島は二死一塁から5番・中 優斗(2年)のレフトオーバー二塁打で二、三塁とし、6番・前山 龍之助(2年)のライトオーバー二塁打で2点を返して再逆転に成功した。

 9回二死までこぎつけ、このまま大島が勝ち切るかと思われたが、四球の後、7回に代打で途中出場していた児玉 陽悠(1年)がセンターオーバー二塁打を放ち再び同点に。勝負は延長戦に突入した。

 10回表、大分舞鶴は一死満塁のチャンスだったが、大島のエース大野 稼頭央(2年)が連続三振で切り抜けた。その裏、大島も二死満塁と絶好のサヨナラの好機を作ったが、9回から再びマウンドに戻ったエース奥本が踏ん張った。その後、天候不良によるグラウンドコンディション悪化で試合継続が不可能となり、引き分け再試合となった。

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大島円陣

 雨による2度の中断を経た3時間43分の死闘は同点のまま水入り。決着は再試合に持ち越された。大島の塗木 哲哉監督は「こちらの都合通りにはいかない。これが九州を勝つ難しさ」と淡々と試合を振り返っていた。

 朝から降り続く雨で刻々とグラウンド状態は悪化する中、両者とも高い集中力を発揮し、引き締まった好勝負を繰り広げた。2度先行し、追いつかれ終盤8回に勝ち越しを許す。大島としては苦しい展開だったが、県予選で4度サヨナラ勝ちした粘り強さは健在だった。

 8回裏、前の打席で三振併殺した6番・前山が外角スライダーを狙い通り右越えに運んで再逆転に成功。直後の9回は簡単に二死までこぎつけ、勝ち切るかと思われたが、四球で走者を出し「勝負を急いでしまった」(塗木監督)と、初球を長打され再び追いつかれた。

 10回表、ミスが相次ぎ一死満塁と集中が切れかけた中、大野が意地の連続三振で切り抜けた。その裏、二死満塁。塗木監督は県予選で2度あった「押し出し、サヨナラ」の決着も頭に描いたが、その通りにさせないところが、県予選を勝ち抜いて九州まで勝ち上がったチームの底力だった。

 雨、寒さ、ぬかるんだグラウンド…。劣悪な試合状況の中で「攻めの野球ではなく、気持ちが守りに入っていた」と指揮官は反省する。武田 涼雅主将は「反省点の多かった試合。しっかり修正して明日勝てるよう、コンディションを万全に整えて試合に臨みたい」と足早に球場を後にしていた。

(取材=政 純一郎)

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舞鶴・野上

舞鶴3点目

大島4点目