半田が東浦に逆転勝ち、昨秋の全尾張大会の雪辱果たす

近年の宿敵東浦を下した半田の選手たち

<第133回全尾張地区決勝大会:半田7−3東浦>◇29日◇準決勝◇小牧市民

 春季、秋季県大会後に開催される、地区強化の意味合いもある全尾張大会。学制改革後に全三河大会を追うように開催に至って、60年以上の歴史を重ねて133回目(春と秋を連続してカウント)となった。

 全尾張大会は、県大会後にそれぞれ予選を行い尾張地区5校、知多地区3校で本大会が争われる。

 準決勝の第1試合は、図らずも昨年秋の全尾張大会準決勝と同じ顔合わせとなった。昨秋は、東浦が4対3と1点差で競り勝っている。その東浦は、昨秋までチームを作り上げてきた中嶋勇喜監督が今春の人事で大府へ異動となり、八倉波平監督が就任して、新体制となっている。
 今春は、春季大会知多地区1位で通過したが、県大会は初戦で刈谷に屈した。そして、全尾張大会の本大会では前日の1回戦、一宮と大接戦の末、9対8で競り勝ってきた。

 半田はこの大会では1回戦が愛知黎明の辞退で不戦勝となっての進出である。春季県大会では2回戦で優勝した東邦と当たり、一時はリードするなどして大善戦した。1点差で敗れたものの大いに自信にはなっているはずだ。

 そんな両校の対決。今季の知多の雄を決する戦いと言ってもいいであろうか。

 初回の攻防は、お互いに好機を逃しあう。半田は幸運な打球を含めて3本の安打が出たが1死満塁を併殺で潰す。一方、東浦も失策と死球という貰った好機で1死一、三塁としながら、やはり併殺で潰してしまう。似たような形で最初の得点機を逃した両校だったが、先取点は東浦が挙げる。

 3回の東浦は8番の神谷 知宏投手(3年)からだったが、中前打と四球、さらにはバント安打で無死満塁として、押し出しと犠飛で2点を奪った。半田の先発大林 拓人投手(3年)は、この回初安打されてから、突如制球がまとまらなくなって、石黒薫監督も、早々とこの回途中で甲斐 匠人投手(3年)をリリーフのマウンドに送った。何とか後続を抑えて半田は反撃を待つことになった。

 その半田の反撃は5回、2死走者なしから9番伊藤 海斗内野手(3年)がやや振り遅れ気味ながら右翼線に二塁打を放つ。その後、暴投と失策で1点を返し、なおも盗塁と2番牧野 文哉内野手(3年)の安打で一、三塁。失策で同点とすると猿渡 壮太外野手(3年)、竹内 啓泰捕手(3年)の中軸の連打でさらに2点を加えて逆転。これで試合の流れは半田へと傾いた。

 6回に東浦は失策絡みで好機を作り、代打山本 陸生(3年)の犠飛で1点差に迫るが、7回半田は連続死球から好機を見出すと、バント後、4番猿渡の左犠飛と失策で2点を追加。9回にも平 雅大内野手(3年)の右翼線二塁打と5番竹内の内野安打でダメ押しとも言える7点目を奪う。

「初回は、チャンスを生かし切れなかったので、ちょっと心配していたけれども、先制はされたものの、いい形で逆転できて勢いに乗ることができた」と言う石黒監督。「チームとしても、ここ何年かでは一番力があるのではないかと思う」と言う。継投に関しても予定よりは少し早かったようだが、いい形で繋げられたという感触だったようだ。今年の3年生は、進学校の半田としては珍しく19人がおり、チーム内の競い合いも激しく日々の練習の中でも成長しているという。この日に最初の長打を放った伊藤なども、そうした中から台頭してきた選手だという。こうして、層も厚くなってきているようだ。

 東浦の八倉監督は、4月になって前任の中嶋監督を引き継いで就任したのだけれども、「今のチームの3年生をどう気持ちよくプレーさせて乗せていくのかというところもありますし、難しいですね」というのが正直な気持ちのようだ。それでも、こうした戦いを積み重ねていきながら、夏へ向けてチームの力を確認しながら本番へ挑んでいく。今度の週末は静岡県遠征で沼津東、昨年春に21世紀枠で出場を果たした三島南など、県立の強豪校との対戦を予定しているという。こうした県外の強豪などとの対外試合を重ねながら、夏へ向けての最終調整を確認していく方向だ。

(取材=手束 仁)