東日本国際大が大阪商業大との接戦を制す

完投勝利を収めた大山凌(東日本国際大)

<第71回全日本大学野球選手権大会:東日本国際大5−4大阪商業大>◇9日◇準々決勝◇神宮

 東日本国際大(南東北大学)が大阪商業大(関西六大学)との接戦を制して、4強入りを果たした。

 東日本国際大の先発は、エースの大山凌投手(3年=白鷗大足利)。1回表、先頭打者に内野安打を許すが、140キロ台後半の直球を軸に後続を断ち切り、無失点のスタートを切る。

 対する大阪商業大は最速152キロ右腕の上田 大河投手(3年=大阪商業大高)が先発。東日本国際大は1回裏1死から2番・赤平 竜太内野手(4年=青森山田)が151キロの直球を捉え、右中間への二塁打で先制のチャンスを作る。

 その後、2死一、二塁となり、ここまで2試合連続で本塁打を放っている5番の上崎彰吾外野手(4年=青森山田)が、「バットの先だったので、外野フライかなと思いましたが、風に上手く乗ってくれました」とライトへ3試合連続本塁打となる3ランを放ち、東日本国際大が大きな先制点を挙げた。

 だが、大阪商業大も反撃を見せる。2回表に1死一、三塁から8番・修行 恵大外野手(4年=大垣日大)の内野ゴロで1点を返すと、4回表には無死三塁から6番・福島大輝外野手(2年=倉敷商)のセーフティースクイズで1点差に詰め寄った。

 大阪商業大に流れが傾きつつあったが、東日本国際大は5回裏に2死から1番・小林 龍憲内野手(4年=作新学院)の二塁打と四球で一、二塁のチャンスを作ると、3番・佐々木優征外野手(3年=青森山田)の右前適時打で1点を加えると、なおも一、三塁から4番・打川 和輝内野手(4年=金足農)の適時内野安打で1点を追加。大阪商業大にとっては痛い追加点を奪われたところで上田は降板。「そこで抑えきれないのが自分の弱さ」と唇を噛んだ。

 再び3点差とされた大阪商業大だが、終盤に追い上げを見せる。8回表に1死二塁のチャンスを作ると、5番・家田 陸翔内野手(4年=近江)がこの日3安打目となる右前適時打を放ち、1点を返す。守りでも6回途中からリリーフした伊原 陵人投手(4年=智辯学園)が好投すると、8回裏には主将で捕手の碓井 雅也(4年=天理)がフェンスにぶつかりながらもファウルフライをキャッチする気迫あるプレーを見せ、追い上げムードが加速する中で9回表の攻撃を迎えた。

 9回表の大阪商業大は、先頭の7番・河西威飛内野手(2年=鳥取城北)が右前安打で出塁すると、1死後に代走・吉岡 耶翔外野手(2年=奈良大附)の盗塁と代打・山本 晴登外野手(2年=大阪商業大高)の左前安打で一、三塁とチャンスを広げた。

 同点の走者が出たところで、東日本国際大の藤木豊監督がマウンドに駆け寄る。「打たれすぎだ」と大山に冗談を飛ばして間合いを取ったが、「これだけではダメだ」と思った時にブルペンの捕手と目が合ったことで捕手を青木空良捕手(3年=聖望学園)から成田大輝捕手(4年=白鷗大足利)に代えることを決断。

 高校の先輩とバッテリーを組むことになった大山は、「気合いが入りました」と1番・藪井 駿之裕内野手(2年=大阪桐蔭)に中犠飛を打たれて1点差とされるが、2死一塁とダメージを最小限にとどめる。最後は途中出場の綛田 小瑛内野手(1年=東海大相模)を149キロの直球で空振り三振に切って取り、11安打4失点ながらも127球熱投の完投勝利を収めた。

 悲願の初優勝まであと二つと迫ったが、「次の一戦も全力で戦うだけです」と力強く語った藤木監督。勢いに乗っている東日本国際大がこのまま頂点まで突っ走る。

(取材:馬場 遼)