手探りの初登板となった大阪桐蔭・前田は4回無失点。合計4試合でわずか1失点と、強力投手陣は夏も健在!

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<第104回全国高校野球選手権大阪大会:大阪桐蔭8−0東海大大阪仰星(7回コールド)>◇26日◇5回戦◇くら寿司スタジアム

 センバツ優勝の大阪桐蔭は5回戦で東海大大阪仰星と対戦。
 投手陣は3回戦で関大北陽、4回戦で大阪と気が抜けない相手と対戦しても、わずか1失点の抜群の安定感を誇り、打線も23得点を記録している。

 この日も好投手が揃う東海大仰星投手陣を圧倒し、8対0で7回コールド勝ちを収めたが、投打ともに見所があった。

 今大会初登板となった先発・前田 悠伍投手(2年)は4回を投げて、74球、四死球5、5奪三振、無失点。安定感抜群の投球をずっと見ている者からすれば、こんな日もあるんだという驚きがあった。

 直球は常時135キロ前後で最速は138キロ。球速が出やすい球場では140キロが出たかもしれないが、それでも、140キロ中盤を連発していた春季近畿大会と比べれば、物足りなさはある。また引っ掛けた直球が多く、ボール先行になることもあった。

 それでも120キロ前後のスライダーをうまく投げ分け、要所で三振を奪うことができていた。

 前田はいつもの感覚で投げることができなかったという。
「自分はリリースの瞬間まで脱力して、100の力でリリースできることを心がけています。ブルペンでは調子が良いほうだったのですが、久しぶりの公式戦のマウンドでずっと投げたい気持ちが力みに変わっていました」

 思うように投げられない中、正捕手・松尾 汐恩捕手(3年)から発破をかけられながらも力投を見せて、「こういう中でも無失点に抑えられたことは良かったと思っています」と振り返った。西谷監督は「大会の流れから今日は先発させました。これから修正していってほしいです」と復調を期待していた。

 前田自身、どういう感覚で投げれば、良い球を投げられるのかを、マウンド上で手探りしながら投げているような印象だった。これからの活躍を期待したい。

 今大会好調の別所 孝亮投手(3年)は145キロ前後の速球を連発。パワフルな直球には見応えがあり、スライダーの切れ味もよく、これからもリリーフとして活躍を見せてくれそうだ。

 3番手の小林 丈太投手(3年)は左サイド気味から130キロ前後の速球、キレのあるスライダーを投げ分け、無失点に抑えた。

 今大会4試合で5投手が登板し、わずか1失点。抜群の安定感を誇る投手陣はさらにどんな投球を見せるか注目だ。

前試合から3打席連続弾の松尾汐恩、強打のトップバッターが意識する打撃のポイント

 スタープレーヤーがそれにふさわしい本塁打を2本マークした。

 1回表、1点を先制した大阪桐蔭は3番松尾 汐恩捕手(3年)が東海大仰星の山本 哲大投手(3年)が投じたゆるい変化球を思い切り振り抜き、レフトスタンドへ。そして3回裏には、東海大仰星の河内 天志投手(3年)が投じた内角直球を振り抜き、左中間スタンドへ。これで4回戦の大阪戦に続き、3打席連続弾となった。

 序盤の試合と比べても明らかにフォームの動きがよくなっている。松尾は「上半身で打ちにいきすぎていたので、下半身の動きをずっと意識し、重心を少し落とすイメージで、球を見ていきました」としっかりと自分のチェックポイントを持って修正を行い、打ち返すことができていた。

 また、先制の流れをきっかけを作った伊藤 櫂人内野手(3年)にも触れたい。第1打席でゆるいカーブを打ち返して左前安打。伊藤は「線」で捉えることを意識している。
「点ではなく、線で打つ。ボールのラインに対してしっかりと入れることを意識して、レベルスイングでライナー性で打ち返すことを心がけています」

 合理的な打撃フォームを実現するポイントは「軸足」だ。
「軸足で少し溜める意識で打っています。ただ軸足を意識しすぎると、引き付けて打つ感じで、自分には合わないポイントなので、軸足は意識しながらも、前でボールをさばく打つことを心がけています」

 それが好投手に対してもしっかりと的確に球を捉えることができるのであろう。また構え方に全く無駄な力が入っていないことには「構えは大事にしています」としっかりと立ち遅れを防ぐ意味でも、力みが取れた構えをしている。伊藤の打撃フォームや意識の仕方は、参考になる選手であり、この選手が1番に座るのは脅威である。
「1番打者は好きです」と胸を張る伊藤。強敵が続く準々決勝以降でもキーマンとなるだろう。

 技術的な意識が高い選手が多い大阪桐蔭の選手たち。好投手との対戦が続く準々決勝以降でも強打を発揮できるか。

(文=河嶋 宗一)