履正社、大苦戦も期待の2年生左腕が無死満塁のピンチを断ち切り、決勝進出へ

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<第104回全国高校野球選手権大阪大会:履正社3−2関西創価>◇29日◇準決勝◇大阪シティ信用金庫スタジアム

 履正社が強打を発揮した。2回表、5番冨安 海来外野手(3年)の安打、6番坂根 葉矢斗捕手(2年)の安打でチャンスを作り、7番中田 練外野手(3年)の中前適時打で1点を先制。更に5回表にも9番・佐々木 琉登内野手(3年)の適時打で1点を追加し、2対0とする。

 だが、関西創価も粘り強く守り、6回表、1死一、三塁のピンチを併殺で切り抜けてからリズムが生まれ、6回裏、2死一塁から3番・高 義博内野手(3年)の左前安打でチャンスを作り、4番出崎 大元内野手(3年)の適時打、5番崎坂 俊介捕手(3年)の投手強襲のヒットで同点に追いつく。

 苦しい試合展開となった7回表、履正社は光弘 帆高内野手(3年)の犠飛で3点目を入れ、勝ち越しに成功した。履正社は8回裏、無死満塁の大ピンチを招くが、三振、スクイズ本塁封殺、三振と見事に断ち切り、9回裏も先頭打者に安打を許すが、併殺に打ち取り、反撃の芽を摘み、見事に3年ぶりの決勝進出を決めた。

 非常に苦しい試合だったが、堅い守りと3番手の増田 壮投手(2年)の粘り強い力投で守りきった。前半は背番号18の田中 力人投手(3年)はガッシリとした体型から強く腕を振って、常時135キロ〜139キロの直球には威力があり、110キロ前後のチェンジアップも精度が高く、粘り強く打者を打ち取っていく。

 そして6回裏に同点に追いつかれたが、2番手・今仲 巧投手(2年)が凌いで、7回裏の途中から増田がマウンドへ。増田はコンパクトなテークバックから振り下ろす直球は120キロ後半にとどまったが、120キロ前半のスライダー、110キロ前後のチェンジアップ、100キロ台のカーブのキレがよく、しっかりと投げ分けができており、8回裏の無死満塁のピンチでは「三振を取りたい思いとスクイズもあることを頭に入れて投げました」と語るように、冷静にピンチを切り抜けた。守備陣も落ち着いており、遊撃手の光弘は「楽しみながらやっていました。去年から経験をさせてもらっているからこそ、そういう心境で守れていると思います」とピンチでも動じなかった。

 履正社の多田監督は「選手たちが粘り強く戦ってくれました。この精神力の強さをぜひ決勝でも発揮してほしいと思います」とこの試合の粘り強さを高く評価していた。決勝戦では大本命・大阪桐蔭との対戦になる。注目度が高い試合になることは間違いないが、甲子園出場の鍵は持ち味の機動力、集中打、堅い守備を発揮できるかにかかっている。

敗れた関西創価 左腕、二遊間に光る逸材が

 履正社相手に2対3と競り合いを演じた関西創価。敗れはしたが先発・柴田 俊太投手(2年)の投球は目を見張るものがあった。左腕から投げ込む直球は120キロ前半〜120キロ後半と決して速くはない。それでも履正社打線は差し込まれることが多かったが、110キロ台のチェンジアップ、110キロ前後のカットボールが効いていた。

 リードする先坂は「チェンジアップ、カットがよくて、左打者の内角にしっかりと強く攻めた投球ができる上に、外側にチェンジアップ、カットボールで交わして、体を泳がせて内野ゴロに打ち取る投球ができました」と思い描いた投球ができたことを振り返る。

 履正社の光弘も「遅い球が多い上に、ストレートを速く見せる投手なので、やりにくい投手だなと感じていました。それがずるずると来てしまった感じがあります」と語るように、履正社打線を抑え込むことができていた。まだ2年生でこれほどの投球ができる左腕はなかなかいない。今秋以降、府内でも注目投手になるのではないだろうか。

 高 義博内野手(3年)の遊撃守備も目についた。それほど上背はないが、それを補うほどのスピードや切り返しの速さがある。連係プレーのソツのなさ、送球が乱れないところを見ても、小柄ながらフィジカルの高さを実感する。打球反応も速く、軽快に打球を処理していた。肩もなかなか強く、府内でも上位に入る遊撃手ではないか。

 この日は2安打も記録し、早いカウントから積極的に振っていく姿勢もあり、長打力はないが、ライナー性で鋭い打球を広角に打ち返す技術の高さがある。その高と二遊間を組んだ二塁手・橘 脩耶内野手(3年)もハイレベルな守備を見せる二塁手だった。

(文=河嶋 宗一)