二松学舎大附 投打に活躍の辻から重川へのリレーで2年連続5回目の優勝を決める

6回裏、2点適時三塁打を放つ二松学舎大附8番・辻 大雅投手(3年)

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<第104回全国高校野球選手権東東京大会・二松学舎大附5−1日体大荏原>◇30日◇決勝◇神宮

 2年連続5回目、センバツを含め初の3季連続の甲子園を目指す二松学舎大附に、46年ぶりの甲子園を目指す日体大荏原が挑んだ一戦。日体大荏原は近年それほど実績を残していないが、野球部は明治時代からの伝統があり、第1回大会の予選の準優勝校。早稲田実業とともに、草創期から東京の中等野球(高校野球)をリードしてきた伝統校だ。43年ぶりの決勝進出に、OBたちの期待も高まっている。日体大荏原は石井 祥汰投手(2年)、二松学舎大附は背番号1の辻 大雅投手(3年)が先発のマウンドに上がった。日体大荏原は、石井からエースの小金井 凌生投手(3年)につなぐ、春季大会から続く必勝リレーだ。

 決勝戦のような緊迫した試合で怖いのは四球と失策だ。3回表、二松学舎大附はこの回の先頭打者の9番・菊池 真伍内野手(3年)が四球で出塁する。菊池はすかさず二盗。1番・親富祖 凪人外野手(3年)が送り、2番・中川 龍斗内野手(2年)の中犠飛で、あっさり先制する。さらに4回表に8番・辻の四球などで2死一、二塁とし、9番・菊池の左前安打で二松学舎大附は1点を追加する。一方、日体大荏原は石井から小金井に投手を交代した。

 エースの投入で流れを変えたい日体大荏原だが、二松学舎大附の辻の好投でチャンスを広げることができない。そして6回裏、二松学舎大附は5番・柴田 怜英外野手(3年)の内野安打に6番・藤岡 良祐内野手(3年)の犠打は失策を誘い、8番、好投している辻が左中間を破る三塁打を放ち2人が生還。甲子園に大きく近づく長打になった。

 7回表、日体大荏原は、5番・吉田 亜偉希内野手(3年)の二塁打に6番・村山 颯乙内野手(3年)の中前安打で1点を返す。ここで二松学舎大附は今大会好リリーフをしている重川 創思投手(2年)が登板。重川は連打を許さない安定した投球。9回表、日体大荏原最後の攻撃も2死一塁から7番、当たっている原田 悠希捕手(3年)が三振に倒れ試合終了。二松学舎大附の優勝が決まった。

 甲子園には届かなかったが、日体大荏原の健闘は見事だった。「粘り強く戦いました」と本橋 慶彦監督は言う。昨年、野球部の監督に復帰する前は、ゴルフ部の顧問なども務めた。ゴルフは選手が自立したスポーツであり、そうしたマインドは野球部の指導にも生かされた。秋は國學院久我山に、春は関東一に、夏は二松学舎大附に敗れたが、いずれも優勝校。トップ校との差を肌で感じることができたのは、大きな収穫だ。名門復活というよりも、歴史を受け継いだ新たな伝統のスタートを期待したい。

 二松学舎大附は秋も春も準優勝だが、夏は優勝した。小林 幸男は、「ただただ、うれしいです」と語る。秋や春は5番、6番を打つことが多かった小林は、1年生の片井 海斗内野手の台頭で控えに回ることが多くなり、秋や春は中心打者だった大矢 青葉外野手(2年)もベンチスタートが多かった。これまで左腕の布施 東海投手(3年)が不動のエースだったが、タイプの似た辻がエースになった。激しい競争の中でチームは強くなった。

 決勝戦は辻―重川のリレーになったが、これは劇的な逆転サヨナラ勝ちとなった春季都大会準決勝の日大三戦と同じ選手起用であった。選手を競わせ、経験させながらチームを作っていく。市原 勝人監督の采配も凄みを増してきた。甲子園での戦いに期待したい。

(取材=大島裕史)