愛工大名電打線のすごさ、星稜の投手陣相手に14得点も納得

加藤 蓮外野手(3年) ※写真は過去の大会より

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<第104回全国高校野球選手権大会:愛工大名電14−2星稜>◇7日◇1回戦◇甲子園

 好ゲームが期待されたが、思わぬ大差のついたゲームとなってしまった。夏の甲子園では決して珍しいことではない。強豪同士がぶつかり合うと、どちらかのチームがリズムを完全につかんだ場合、こういう結果になる。

 この日は、愛工大名電が愛知大会そのままの勢いを甲子園にぶつけたといえる。

 愛知大会は6試合を戦いチーム打率.423を残した。この日、4安打を放った1番・加藤 蓮外野手(3年)、1安打を放った6番・市橋 昂士内野手(3年)、4安打を放った7番・美濃 十飛外野手(3年)。この3人は、愛知大会全6試合でも安打をマークしていた。今夏、7試合戦って全ての試合で安打をマークしていることになる。

 昨年秋に新チームとなってから、秋は3回戦で中京大中京に敗れ、今年の春も決勝で東邦に敗れた。昨年夏の代表校がタイトルなしで今夏を迎えていた。その悔しさをこの夏にぶつけているのだろう。7試合連続安打中の選手が3人もいることが、それを証明している。

 今センバツに出場し、2勝してベスト8にも入った星稜(石川)の投手陣でも、その勢いは止められなかった。初回から2イニング連続して4安打での5点ずつを奪って2回が終わって10対0。愛工大名電のバットと夏へのナインの気持ちは、甲子園で途切れるどころか、勢いに加速度がついた。

 投げてはエースの有馬 伽久投手(3年)が8回を2失点に抑えると、9回には中日の守護神としてセーブの日本記録をマークした岩瀬仁紀氏の長男、岩瀬 法樹投手(3年)が1イニングを無失点。点差があったとはいえ「抑え」を演じてみせた。岩瀬もまた、愛知大会2試合に登板し2回を無失点に抑えており、これで今夏通算3回で無失点投球を続けていることになる。

 星稜は本来の力を出す機会がほとんどなく敗れた。3年生は悔しいだろうが、頼もしい2年生が来年以降のリベンジを果たすだろう。

 8回から登板し1回を無安打無失点に抑えた左腕、佐宗(さそう) 翼投手(1年)の名前を覚えておきたい。胸を大きく張るフォームで直球には切れがあり、縦の大きな変化球が使える。中学3年時に、全日本少年軟式野球大会で春夏連覇を達成した実績を持つ。高校野球デビュー戦となった今年の春季石川大会準々決勝で、先発5回を無安打無失点に抑える好投も見せていた。

 次期エース候補の武内 涼太投手(2年)との左右2枚投手を擁して、再び聖地に戻ってくることを信じている。

(文=浦田 由紀夫)