山梨学院 3回に一挙5得点の猛攻で2年連続となる関東大会決勝へ 先発林は公式戦初の完投勝利

先発・林謙吾(山梨学院)

<第75回秋季関東地区高校野球大会:山梨学院5−2健大高崎>◇29日◇準決勝◇県営大宮公園

 来春センバツ出場に大きな弾みをつけた4校が関東の頂をかけて29日、県営大宮公園野球場にて熱い戦いを見せた。

 準決勝第1試合は、準々決勝で横浜(神奈川)相手に力投したエース・小玉 湧斗投手(2年)と、持ち前の強力打線で強豪を次々と破ってきた群馬県の1位校・健大高崎と、準々決勝で山村学園(埼玉)をコールドで破り2年連続の関東ベスト4入りを果たした山梨県の1位校・山梨学院との一戦だ。

 両校の先発は、共に抜群の立ち上がりを見せる。

 山梨学院の先発は背番号10の右腕・林 謙吾投手(2年)。健大高崎先頭の半田 真太郎内野手(2年)に安打を許すも3番・堀江 大和外野手(2年)を遊ゴロ併殺打に打ち取り三者凡退で抑える。

 対する健大高崎の先発は、エース・小玉がマウンドに上がる。こちらも、準々決勝で横浜打線を抑えた勢いのまま、3者連続三振と最高の立ち上がりで幕を開ける。

 2回は両投手ともにランナーを許しながらも無失点に抑え、投手戦が繰り広げられるかと思われたが試合は3回に動く。

 3回、山梨学院の攻撃。1番・星野 泰輝外野手(2年)が一塁手強襲の二塁打を放つと、主将の2番・進藤 天内野手(2年)の右前適時打で先制点を挙げる。主将の一打をきっかけに山梨学院打線に火がつく。1死満塁とランナーをためると、5番・佐中 大輝捕手(2年)の左前適時打、6番・大森 燦内野手(2年)の適時失策、7番・徳弘 太陽外野手(2年)の適時二塁打などでこの回一挙5得点を挙げる。

 投げては、先発の林が4回に3番・堀江の一ゴロで1点を失うものの、8回まで2安打1失点の好投を見せる。

 なんとか意地を見せたい健大高崎は9回、先頭の1番・半田の左前安打と2番・増渕 晟聖外野手(2年)の右中間を破る二塁打で無死二、三塁と好機を作る。代打・高山 裕次郎(1年)の犠牲フライで1点をもぎ取ったが、5番・團之原 樹内野手(2年)が三ゴロに倒れ試合終了。5対2で山梨学院が健大高崎に競り勝ち、2年連続となる決勝の舞台へと駒を進めた。

 試合後、接戦での勝利を収めた山梨学院・吉田監督は「林の成長を感じた一戦だった。危うくなったら継投も考えていたが、今日は相手のスイングを見て続投を判断した」と公式戦初の完投を果たした先発・林を評価した。また、一挙5得点を挙げた打撃陣については「低い打球を意識して打席に入ってくれたおかげで運も味方に付いた」と振り返った。一方で、「サインミスが2つ、3つあった」とベンチワークでの課題を指摘した。

 山梨学院の先発・林は「後ろに星野(泰輝=2年)が控えていたので、自分のできる投球を心掛けた。1人で投げ抜いたことは大きな自信となった」と、公式戦初となる完投勝利に喜びをかみしめた。今日の投球では、130キロ後半の直球とカットボールにキレがあり、投球間隔をあえてずらすなど、器用なマウンドさばきも見せた。2年連続となる決勝進出については「先輩と同じ土俵に立てて嬉しい。疲れが出なければ明日も投げたい」と、昨年涙をのんだ決勝の舞台へリベンジに燃えていた。

 敗れた健大高崎・青柳監督は「ロースコアでの試合展開を予想していた。一挙5失点となると厳しい」と悔しさを滲ませ、相手先発の林については「ストレートが良く走っており、それを最後まで捉えきれなかった」と今大会トップクラスの強力打線に更なる進化を求めた。

(取材=編集部)