画像は2015年7月、スタジアム建設候補地として「広島みなと公園優位」を決めた時の湯崎知事

 

また、広島でひと騒動あった。

ひろスポ!では4月20日に以下の記事をアップして、広島の現状を案じたばかりなのに…

新型コロナウイルス、東京五輪延期、黒川検事定年延長、文春砲と河井夫妻公選法事件、そして75年草木も生えぬ広島の焦土に咲いたカンナの話…

今回の震源地は広島県の湯崎英彦知事だ。湯崎知事は4月21日、国民全員に配られる国からの「現金10万円」のうち、県職員への総額にして約4億5000万円分を、休業要請した経営者らへの協力金支払いの原資にしたい、と旨の考えを発表してしまった。「聖域なき」と自分で言ったのだから言い逃れはできない。

同じ日、埼玉県和光市の松本武洋市長は同じ10万円について、しっかり申請して(個々の家で申請しないと10万円はもらえない)全部地域で消費するとツイートしてネット上で喝采を浴びた。対する湯崎知事のプランは中国新聞記事としてヤフーニュースに配信され、あっという間に世間からの集中砲火を浴びることになった。22日午後3時現在でコメント数は1万件を超えた。

慌てた湯崎知事は22日午後になって「誤解を生む言い方だった」として県職員から10万円を徴取するプランを撤回した。誰も「誤解」なんかしちゃいない。呆れて怒っていただけだ。

”怪物コロナ”にカラータイマー点灯でも立ち向かう大阪府のヒーロー、吉村洋文知事はこの日の定例会見で「任命権者である知事が事実上強制をするというのはむちゃくちゃな話だと思います」と一刀両断した。そして「撤回されたのですかね?」と記者らに確認して「それはやっぱり成り立たないと思います。自分が人事権、任命権者であるという意識があればね」と結んだ。湯崎知事にはそれが欠落しており、暴走を止める参謀もいないようだ。

おかしい、広島県。

だから30万円が瞬く間に10万円になった政府の変わり身を笑えない。湯崎知事はまたしても大失態を演じたことになる。

近いところでは、今や全国の知るところとなった旧陸軍被服支廠解体問題だ。昨年12月、水面下で解体への流れを作り発表した途端、市民や被爆者、海外からも「解体案撤回」の声が上がり、国会でも取り上げられて大騒動になった。

ひろスポ!では発表を聞いた瞬間に、”そうなること”を警告しておいた。

サッカースタジアム問題でもそうだ。広島市の松井市長と広島商工会議所の深山会頭との間で「広島みなと公園優位」としたのは2015年7月の話。もう、その時点で広島みなと公園案には現地、宇品・出島地区の港湾関係者から猛反発する声が上がっていた。

松井市長と湯崎知事はそんなことはお構いないに強行突破しようとしたが、けっきょく国からNGを突き付けられた。この問題をしつこいほどに報じてきたのはひろスポ!だけだ。

そうしておかないと何度でも似たようなことが繰り返されるようになる、それこそが県民にとって最大の不利益に繋がる。

今回の一日で撤回となった”10万円事件”では、菅官房長官にも記者からこの件で質問が飛んだようだが、広島みなと公園案”廃案”にも直接関係した菅官房長官にすれば「おいおいまたかよ」という話だろう。

確かに平時ではなく非常時だから、思い切った手は打たないといけない。だが、人のお金にまで勝手に手をつける、というのはどこから来る発想なのか?

冒頭に記したひろスポ!の記事の中では、やはり湯崎知事の守備範囲である県警中央署内で消えた8,572万円についても触れたが、そのお金とてけっきょく県警幹部や職員の互助会組織、退職者組織から徴取して穴埋めに当てる方針がとられた。

そういうことを通してしまっているから今回のような発想になるのではないか?

「誤解を生む言い方だった」だけで済む問題ではない。そういう発想を持つトップいると広島県は危険と隣り合わせとなる。

最新記事の中では、湯崎知事は 自身の報酬を削減する考えを表明したとなっているが、それをやるなら松井市長とふたりで、サッカースタジアム建設遅れの迷惑分も合わせて1年分くらいは遠慮してみてはどうだろうか?

ひろスタ特命取材班

追記:湯崎知事の「撤回」発言の、報じられている部分を聞いた限りでは自身の判断の誤りを認めていない。また、似たようなことがおこる可能性が高い。