全日本男子バスケットボールアシスタントコーチに就任した佐古賢一氏の壮行会が7月16日、広島市南区のグランヴィア広島であった。ドラゴンフライズ後援会(山坂哲郎会長)の主催で、広島ドラゴンフライズ選手や関係者ら530名が集まった。

佐古氏は広島ドラゴンフライズ初代監督として2014年6月に横浜市から単身、広島にやって来た。以来3年間、ゼロからスタートしたチームを率いて3年目のシーズンではB1昇格を目指して最後まで戦ったがあと一歩及ばなかった。

その後、広島ドラゴンフライズ監督を辞任することを発表。広島ドラゴンフライズ後援会がチーム残留を願って大々的に署名活動を展開し、10万4136名の声を集めたが佐古氏の決意は固く翻意には至らなかった。

その後、佐古氏のもとには東京五輪を見据えた全日本男子アシスタントコーチのオファーがあり、新たなスタートを切ることになった。広島ドラゴンフライズ後援会では署名活動も含めて広島での3年間に感謝の気持ちを示すとともに、この3年間が広島のバスケ界の未来に繋がるようにとの思いから壮行会開催に至った。



あいさつする佐古氏

佐古賢一氏の話

まず、みなさんに、はっきりときょうはお詫びをしなくちゃいけなと…。みなさんを目の前にして、まず言わなくてはいけないことは昨シーズン、みなさんが求めていた結果を出すことができなかった、そこに関しては100パーセント自分に責任があります。

シーズン終了したタイミングから自分の中では言い訳せずいろんなことに対して決断しなくてはいけないと、そういう立場の人間に対して本日これだけのみなさんの熱い気持ち、優しさですね、そういうものを非常に大きく受け止めています。

シーズンが終了してああいう発表(監督辞任)をしたあとから起きたムーブメント。日本中のバスケットファンが注目した署名活動。日本全国の仲間から、バスケットファンからいろいろな電話やお言葉をいただきました。

まさか自分ごときのために、これだけ素晴らしい選手を抱えながらB1に昇格できなかった不甲斐ない人間に対して10万という我々バスケット界では考えられないような署名をいただきました。

自分の気持ちの中でもかなり揺れ動く時間帯もありましたし、正直、広島に頭を下げて残ることが自分にとっていい道なんではないかと、そういう気持ちも強く感じてました。


きょうこの場に高校の恩師、または奥さん、先輩、こういう方々にも来ていただいてますけど僕は中学時代、バスケットに非常に不真面目な人間…、なのに福井県の北陸高校に誘っていただいたり、また今回、(北陸高校時代のチームメートで、広島ドラゴンフライズで昨季までGMを務めた西明生氏の弟さんで、20歳で亡くなった)西俊明という同級生の縁がありこの広島のヘッドコーチを、こういうチャンスをいろいろいただきました。

自分は人生において非常にラッキーな男です。高校時代、代表、またこの目の前にいる(広島ドラゴンフライズの)メンバーと創部1年目にして天皇杯決勝…、こういうものを味合わさせていただきました。

しかし、今回みなさんのこの温かい気持ちに僕が応えてしまったら僕はこれから人生何年あるかわかりませんが、甘えの上に自分のレールを敷いてしまう、そういう気持ちになりました。

今回、いろんな方々から日本代表の話がもう決まってたんじゃないかとそういう話もありましたが、実際に話を頂いたのは6月7日でした。(辞任発表は5月31日)そういう意味で僕はなんていいバスケット人生なんだろうと。

今回、僕の気持ちの中では広島に残ることが一番甘やかしていただいて楽な道ではありました。しかし、今回、後援会の山坂さんからも日本代表に行って世界を見てこいと、そういう言葉をいただきました。

実際に3年間、広島ドラゴンフライズを率いて感じていたことは、自分のバスケットの知識に対する貧しさです。自分の感覚でしか、バスケットを見立てられず、選手のみんなを混乱させることもしばしばだったと思います。そいうい自分も許せず今回、日本代表、またアルゼンチンのヘッドコーチ(フリオ・マラス氏)の下、バスケットを学んでまたみなさんの前に、チャンスをいただけるような男になって戻ってきたいと思っています。

その時に、このメンバーが何人いるかちょっとわかりませんが、浦伸嘉代表取締役社長、ドラゴンフライズを日本一のクラブチームに作り上げて、また山坂会長、ますますの力を貸していただき僕が帰ってくる時には日本一のクラブになっていることを願っています。

みなさんの前にいるこのメンバーがエースとして活躍している。今度はこのメンバーを率いてB1昇格ではなく日本一に引っ張っていけるようなコーチに成長して、みなさんの前に姿を見せたいと思います。

何年かかるか分かりませんが精いっぱい、修行する気持ちで代表の方へ行ってきます。本日はみなさまに本来であれば謝らなければいけない、それを祝福していただき、代表に送っていただける、そういう幸せな人生を甘えに変えず、大きい自分の責任に換えて頑張っていきたいと思います。本日は、ありがとうございました。