WEリーグリモート会見に映し出されたサンフレッチェ広島のエンブレム

 

来年9月に開幕する日本初のサッカー女子プロリーグ「WEリーグ」にサンフレッチェ広島が”参戦”することが決まった。

9月15日、WEリーグの岡島喜久子チェアがオンラインによる会見で発表した。

当初6から10とされていた参加団体数は11となった。埼玉勢が11枠の中の3枠を占めた。関東地域に6団体が集中した。残りは仙台、新潟、長野、神戸、広島。

Jリーグ誕生時のクラブ数は10で川崎、横浜、浦和、市原、鹿島、清水、名古屋、大阪、広島をホームタウンとした。Jリーグオリジナル10だ。

WEリーグオリジナル11との完全重複は浦和と広島だけ…


参加団体は次のとおり。

マイナビベガルタ仙台レディース(なでしこ1部)
浦和レッドダイヤモンズレディース(なでしこ1部)
ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(なでしこ1部)
日テレ・東京ヴェルディベレーザ(なでしこ1部)
ノジマステラ神奈川相模原(なでしこ1部)
ちふれASエルフェン埼玉(なでしこ2部)
AC長野パルセイロ・レディース(なでしこ2部)
アルビレックス新潟レディース(なでしこ1部)
INAC神戸レオネッサ(なでしこ1部)
大宮アルディージャ
サンフレッチェ広島

大宮アルディージャとサンフレッチェ広島は現在女子チームを持たず、新たに女子を組織化する。


7月末の時点でWEリーグには17の団体から申請があった。その中には広島県内からサンフレッチェ広島以外にディアヴォロッソ広島も名を連ねていたが選外となった。

また、広島県内の女子サッカーの頂点にいるアンジュヴィオレ広島は運営面での先行きに不安があることを理由に申請しなかった。

申請の書類審査項目(抜粋)は次の7項目
・リーグ設立理念実現に向けての意気込み、計画※
・ホームタウン自治体、都道府県サッカー協会の支援文書
・財務諸表(損益実績、広告収入実績・予測ほか)
・3カ年事業計画概要
・育成活動理念・方針・目標
・ホームスタジアム検査表
・施設・練習環境

審査で重要視したポイントは次の6項目
・リーグ理念への共感、実現に向けた取り組み※
・クラブの財務状況、組織基盤
・施設環境
・リーグや全国大会などでの優勝経験・実績(競技力観点)
・ホームタウンの広がり、地域性(普及観点)
・将来のクラブ数

※WEリーグの理念…女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、
一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する。


なおWEリーグは11団体が決まったことによって次のような概要となる。

・全22節、1節あたり5試合(1団体は競技活動以外でリーグ理念実現に向け活動)

・ホーム&アウェーが基本だが、女子競技人口拡大のための中立地や11団体以外の都道府県でのゲーム開催にも取り組む。

・5000人以上収容のスタジムの確保。

・試合だけでなく周辺イベント力も強化する。試合会場とその周辺でのハード面の充実も必須。

・リーグはなでしこリーグ(1部・2部)の上位に置かれるが、当面は降格がなく、新規参入のみ。

・目標として観客動員数は1試合平均5000人。

・補助金としてリーグから各クラブへ4000万円を配分、出資金として各クラブからリーグへ2000万円を調達、差し引き2000万円の分配金。

・プロA契約選手5名以上およびプロB・C契約選手[最低年俸270万円(消費税別)]10名以上と契約を締結すること外国籍選手は5人まで登録が可能。

・監督はJFA・S級(またはS級相当)、JFA・A-Proの指導者資格を有する者。もしくはS級資格取得講習会を受講中の者(ただし、女性に限る)。

・U-18、U-15、U-12チームを保有すること。(ただし、U-18チームの保有は入会より3年以内。U-12についてはスクールまたはクリニックで代替可)

・3年以内にクラブ運営法人の役職員の50%を女性にする。役員にも最低1人は女性を登用する。外国籍選手は5人までが登録が可能。

・チーム名について、事前にリーグの承認を得た場合、呼称にはスポンサー名、ブランド名等を含めることができる(ネーミングライツ認可)。また略称(原則4文字)には地域名を入れなければならない。

・開幕は2021年9月。2021年2月・3月からプレマッチ開催。

 

岡島喜久子チェアのリモートによる11団体発表のあと各クラブの経営トップが同じくリモートでコメントした。

サンフレッチェ広島の仙田信吾社長は11番目に出番が来て次のように語った。

「私たちはWEリーグが目指す、女子サッカーの新しい未来に大きな期待をし、それを担う一員になりたいと強く希望しておりました。今回の御決定に心より感謝を申し上げます」

「女子サッカーに関しましては、私自身がそのイベントに関わった戦列な映像が焼き付いています。被爆70年にあたる5年前、戦火にあるアフガニスタン女子サッカーチームが、なでしこチャレンジ(リーグ)の地元、アンジュヴィオレ広島とエディオンスタジアム広島で新全試合をいたしました。結果は14対0で広島があっとうしたんですが、サッカーをすることが命がけである国の女性たちが、いきいきと、ひたむきにボールを負う姿、そして精いっぱいの満面の笑顔に感動しました」

「これが平和を象徴するシーンであり、これこそがサッカー王国広島の目指す姿…そして平和資料館、慰霊碑、原爆ドームという丹下健三さんが設計した丹下ライン(平和の軸線)の延長線上にできる新スタジアムが、3年数カ月後でございますが、この新スタジアムの役割を強く感じました」

「広島で女子サッカーを根付かせるために手弁当で奮闘してこられたアンジュヴィオレ様にも私たちが名乗りを上げたことには喜んでいただきました。私たちは一からのスタートになりますが、懸命に走って参る所存であります。どうぞよろしくお願いいたします」


サンフレッチェ広島のようにホームの地域性に焦点を当て、また地元の特性と女子サッカーの国際性を掛け合わせた発言をした団体は見当たらなかった。

やはり広島は国内女子サッカーの拠点となれる可能性を秘めている。
※以下に関連記事(広島スポーツ100年取材班&田辺一球)