画像は鈴木誠

 

 

10月18日 ●1―2阪神 甲子園
通算59勝67敗11分け
4位変わらず3位巨人まで3差、首位ヤクルトまで16差
18時開始・3時間25分、12,438人(飲食店時短要請など)
相手先発 伊藤将〇7回4安打無失点
本塁打 ―

 

一番センター宇草
二番ショート小園
三番レフト西川
四番ライト鈴木誠
五番キャッチャー坂倉
六番セカンド菊池涼
七番ファースト堂林
八番サード林
九番ピッチャー九里●(23試合12勝8敗)6回3分の2、121球6安打2失点(自責1)
高橋樹
コルニエル
バード

 

 

1対2のスコアで敗れ、シーズン負け越しが決まった広島は逆転クライマックッスシリーズの夢が遠のいた。残り6試合全勝でも勝率・4924。この日、試合のなかった巨人が残り4試合2勝2敗なら勝率・4919となり上回ることができるが3勝1敗でジャスト・500なら届かない。

 

 

逆に勝った阪神はあすからのヤクルトとの2連戦(甲子園)を前に、僅少差勝ちを収めて特俵で踏みとどまったかっこう。阪神は残り6試合全勝で勝率・593。その場合、ヤクルトは残り8試合4勝4敗が必要になるが俄然、優位であることに変わりはない。

 

 

この日の阪神の勝因はドラフト2位左腕、伊藤将の好投に尽きる。佐藤輝と中野の”熱量“の影に隠れてやや地味なイメージ?ではあるが、あの江夏以来となる阪神新人左腕9勝目。2日前の東京ドームで柵越え3発、前夜の甲子園では柵越え4発の広島打線に付け入る隙を与えなかった。左打者への内角球が効いて、広島が売り出し中の宇草、小園の一、二番を計6の0と抑え込み、うるさいクリーンアップとを分断した。

 

 

その力投に応えようと阪神打線も、12勝目も目指して中5日で回る九里から三回の坂本、七回の代打糸井がしぶとく犠飛を上げた。

 

 

追いかける広島は八回、阪神二番手の岩崎から、10試合ぶりスタメンの堂林がライト線に二塁打。代打長野が中前適時打して1点差に迫り、続く代打曾澤の打球もレフト前へのヒット性の当たりとなった。が、レフト板山がバウンドする直前でキャッチ。帰塁が遅れた代走大盛がアウトになり、佐々岡監督のリクエストでも判定は変わらなかった。

 

 

こういう展開だからこそ欲しいのが柵越えだったが、4試合連発が期待された鈴木誠は4の0に終わった。二回の第1打席、五回の第2打席はいずれも先頭打者だったため、トラウト打法(アッパースイング軌道)で中飛に終わった。

 

 

七回は西川が得意の“曲打ち”右前打で無死一塁。この場面で鈴木誠はボールカウント3−1から振りにいった結果、6・4・3の併殺打に打ち取られた。この打席、5球全部がアウトローだった。

 

 

迎えた九回、二死無走者での鈴木誠の最終打席。抑えれば2年連続の最多セーブが決まるスアレスとの力対力の勝負になった。

 

 

その初球は155キロのツーシーム、2球目は144キロのチェンジアップ、いずれも低目でボール2。3、4球目のツーシームファウルで2−2となったあと5球もファウルだったが球速163キロ表示にスタンドがざわついた。 6球目も163キロで低目に外れた。フルカウントからの7球目のツーシームを打って三ゴロでゲームセットとなった。

 

 

脚の状態と相談しながらの出場を続ける鈴木誠はこの日が13日のDeNA戦(マツダ)以来、4試合ぶりのフル出場だった。前回も九回の最終打席で伊勢と対戦した際、ボールカウント1−2から7球連続ファウル粘り空振り三振でゲームセットとなっている。この時は大量リードを許していた。きっと1打席も無駄にはしたくないのだろう。東京五輪で金メダルを掴んだ日本の四番にはさらに大きな夢があるはずだ。

 

 

鈴木誠にまつわるメジャー関連の話題はすでに様々なメディアで紹介されている。株式会社 日本スポーツ企画出版社のTHE DIGESTも18日午後6時配信の記事の中で鈴木誠の注目度の高さを指摘している。コロナ禍の国内各球団経営はどこも火の車。独立採算の広島はなおさらそうだ。推定年俸3億1000万円の鈴木誠がポスティングを使ってメジャー挑戦となれば広島の赤字補填も進むだろう。

 

 

鈴木誠は昨季、シーズン最終戦で3の3を放ち5年連続3割の帳尻合わせをした“前科”がある。恐ろしいほどのその集中力。今回は長期にわたってそんな特別な時間をキープしている。

 

 

打率・322は2位の阪神近本に6厘差のトップをキープ、38本塁打は先頭を行く巨人岡本和とヤクルト村上まで1本差。残り6試合はチームの勝利にその打率と本塁打数を重ね合わせながらの挑戦になる。まだ未完成ではあるがトラウト打法を操るからには二兎を追うことは十分に可能、そして…という実りの秋がもうすぐ訪れる。(ひろスポ!・田辺一球)

 

※さらに詳しい情報は、2000年10月よりカープをウオッチングし続けている(一日も休まず更新中)携帯サイト「田辺一球広島魂」(月額コンビニカフェ1杯分)でご覧ください。「田辺一球」「スマホ」で検索!