画像は2019年2月の日南キャンプでひろスポ!取材班カメラに目線をくれる長野久義外野手

 

予期されていたことが現実になった。広島東洋カープは11月2日午後、長野久義外野手の巨人への無償トレードを発表した。

 

 

新井貴浩監督の下、新たなスタートを切る広島は8日から宮崎県日南市で行う秋季キャンプに野間峻祥、宇草孔基、正隨優弥、中村健人、末包昇大、大盛稲、田村俊介、木下元秀と8人もの外野陣を連れていく。

 

 

中村健人や大盛穂は現在、マツダスタジアムで行われている秋季練習で連日“午後特打”に臨んでいる。40歳代が揃うコーチ陣で若手を育成していくのが新井カープの本線で、新井貴浩監督自らが引き留めた西川龍馬と秋山翔吾に続く外野枠を秋季キャンプ組で争う。残念ながら長野久義はその対象外となった。

 

 

けっきょく広島は飛車・角を手放し、カープファンの手元には歩すら残らなかった。

 

 

2018年オフ、巨人にFA移籍した丸佳浩はコロナ禍とも重なる4シーズンで523安打104本塁打286打点。

 

 

長野久義は4年間で174安打20本塁打90打点。この数字は丸佳浩の1シーズン分に近い。

 

 

こうなるかもしれないことは、2018年11月29日に丸佳浩が巨人移籍を表明した時にはある程度予想できた。

 

 

3年連続4度目のベストナイン、6年連続6度目のゴールデングラブ賞、2年連続のMVPで広島のリーグ3連覇の旗手となったのに、広島に別れを告げることになり、擁護派と強烈批判派カープファンを二分した。ファンは丸佳浩の本当の思いやカープ村の闇の深さを知らない。

 

 

そして同年11月30日、丸佳浩には会見場さえ用意されず、マツダスタジアムの薄暗い駐車場で番記者に囲まれて涙ながらにこう言った。

 

 

「新井さんから、移籍するのは寂しいけど、オレはまあお前の味方だからどこに行っても応援しているし頑張れと…」

 

 

年が明けて2019年1月23日、人的補償で広島にやってきた長野久義の入団会見には、契約更改会見などで使う通常の部屋より5倍ぐらい広い大会議場が用意された。テレビカメラは11台。赤いネクタイの主役は光輝いていた。2月のキャンプ。長野フィーバーは大変な盛り上がりでグッズもよく売れた。

 

 

”フィーバー”は”丸ショック”の緩衝材。ただ、それから約4年が経過して”丸の抜けた穴”を埋めることはできていない。またできないからこそ、秋山翔吾を”補強”した。

 

そして、この日も無償トレードであるにも関わらずきちんと会見場が用意された。涙をこらえてカープファンに別れのあいさつ。ただしネクタイの色は紺に変わっていた。ファンに何も伝えることなく赤い帽子に別れを告げた丸佳浩の時とは天と地の差、だ。

 

 

この”不合理な格差”こそが原子力村ならぬカープ村の”炉心部分”であり、球団側の意図にそぐわないものは冷遇され、意図に沿えば必要以上に優遇される。もちろんそれを決めるのは球団トップ、そこに客観的な物事の判断の基準はない。あるのは“独断”のみ…(ひろスポ!デルタルハンター班&田辺一球)

 

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