画像は足を上げて打つマット・デビッドソン、後方ろには新井貴浩監督(左)と朝山東洋打撃コーチ
広島は3月4日と5日、福岡PayPayドームでソフトバンクとオープン戦を行った。初戦は2対0、2戦目は0対3だった。
いろいろあった2試合の中で、カープファンなら一番気になるのはマット・デビッドソンの4打席連続三振では?
その内容は…
4日
二回、一死無走者で変化球ストライク、146キロファウルからの3球目136キロ沈む球空振り三振(投手は大関友久)
四回、一死一塁で真っすぐ高目ボール、147キロ空振り、150キロ空振りからの4球目149キロ空振り三振(投手は藤井皓哉)
5日
初回、二死一、三塁で149キロストライク、149キロ空振り、149キロボールからの4球目149キロ空振り三振(投手は東浜巨)
四回、先頭打者で151キロボール、150キロストライク、139キロ空振りからの4球目153キロ空振り三振(投手はロベルト・オスナ)
いずれも4球以内で勝負あり。ソフトバンクバッテリーにしてやられた格好だ。
デビッドソンはこれで対外試合トータル、15の2の打点1。
2月の内容は…
19日 DeNA戦(アトムホームスタジアム宜野湾)
四球、中飛
21日 ロッテ戦(沖縄セルラースタジアム那覇)
遊ゴロ併殺打、中犠飛
23日 楽天戦(コザしんきんスタジアム)
空振り三振、見逃し三振、投直
25日 巨人戦(沖縄セルラースタジアム那覇)
遊ゴロ、詰まった左前打、遊飛
26日 中日戦(Agreスタジアム北谷)
センターが打球見失う二塁打、ニゴロ併殺打、三失出塁
…要するに快音が響いた試しがない。期待される柵越えの気配もない。
楽天戦第3打席の投直は、特徴である左足を上げずに打ったもの。
実はこの足を高く、長く上げる打法について、本人はすでに2月前半の日南キャンプで上げるタイミングなどをいろいろ試行錯誤し始めていた。しかし、今のところ“これだ”という状況にはない。
カープファンには2021年シーズン、やはり本塁打量産を期待されて新加入したケビン・クロンがさっぱりだったという苦い思い出がある。
クロンは沖縄キャンプ終了後のマツダスタジアムでの練習でレフトスタンドにばかり気持ちがいってグダグダになった。実はデビッドソンもまったく同じ。マツダスタジアム練習では力みまくり…。その結果がソフトバンク戦での4連続空振り三振。
幸い、次のオープン戦まで中5日という日程になっている。ここまではデビッドソンの考えを尊重してかほとんど手を加えてこなかった新井貴浩監督とコーチ陣が、このタイミングでどうするか?
デビッドソンはサードでのスタメンが決まっているが、福岡PayPayドームでは上本崇司、曽根海成、韮澤雄也もサードを守り、それ以前にも田中広輔、小園海斗もテストされるなど、すでに“サード総動員法”が適用されている。(田辺一球)
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