いろんな元タカラジェンヌがいるが、こんな形で才能が“開花”する人がいるとは―。RiRiKAは「3オクターブは出ますね」という自慢のノドで2015年ごろより「THEカラオケ★バトル」(テレビ東京系)の常連で、最強メンバーの1人として顔を知られるようになった。

 宝塚ファンでも「こんな人、歌劇団にいたっけ?」と思った人は少なくないはず。「花咲りりか」の芸名で娘役として在団したのはわずか4年間。特に目立つ活躍をした形跡はない。しかし“カラオケバトル”の映像をご覧になった人は分かるが、歌唱力といい、豊かな表現力といい、その実力は半端ではない。

 正直に言えば、トップスタークラスでもここまで歌える人はあまりいない。というか、実際は天才的な歌唱力を持ったトップを捜す方が難しい、と言った方が正しいか。舞台表現というものは、歌だけでは成立しないからだ。

 関西人らしくサバサバ、あっさりした性格という印象のRiRiKA。退団するときも、特に慰留はなく、すんなり卒業。06年に退団して約10年間、ミュージカル出演はあったが、才能はほとんど埋もれたままでパッとしなかった。

 “カラオケバトル”への出演は、当時のマネジャーに強く勧められたのがきっかけ。

 「最初は、どこか機械的に点数を付けられることに無機質なものを感じ、抵抗があった」と明かす。しかし、実際にこの番組に出るようになって「より正確なもの、歌詞の一言一句の深さを求めるうち、歌のおもしろさに改めて気づき、間違いなく歌も上達しました。私の人生を変えてくれた。出て、本当に良かったと思います」

 番組の直前は、行きつけのカラオケ店で一番点数の辛い部屋にこもり、特訓する。「勝負はゼロコンマの小数点の差なんですよ」と、その特訓部屋で常時100点を出し、ある程度、自信を付けて本番に臨む。

 話していて分かるのは、天才的な耳の持ち主であること。知らない歌も楽譜を渡され、初見で完璧に歌える。他人の歌声を聞き、わずかなズレも指摘することができるという。

 そんなRiRiKAが11日後2時半から、よみうり大手町ホールでソロライブを行う。「ウエスト・サイド・ストーリー」「エビータ」など有名なミュージカル、新曲「素晴らしいことに出逢うため」など15曲が予定されている。

 「私も思いきり楽しむので、カラオケのときとはまた違う私の歌を生で聴きにきて欲しい。もちろんトークでは“カラオケバトル”にも触れ、こぼれ話も出るかも。絶対に飽きない内容です」。当日券も用意されており、「一見」ならぬ“一聴”の価値あるステージになりそうだ。

 ◆RiRiKA 1984年12月26日、大阪府生まれ。32歳。2003年から06年まで宝塚歌劇で「花咲りりか」の芸名で花組の娘役として活動。89期生で同期に明日海りお(花組トップ)、望海風斗(雪組トップ)、夢咲ねね(元星組娘役トップ)らがいる。退団後はミュージカル「ミス・サイゴン」などに出演。MARiEと「ファンタスマゴリック」でも活動し、作曲も。スマホゲーム「レジェンヌ」では立歌響の声優を務める。