ヒロインの女優・清原果耶(19)が気象予報士を目指す「おかえりモネ」。天気が題材であるため、作品でも天候の動きが重要な役割を担っている。制作統括の吉永証チーフプロデューサー(CP)はその苦労を語った。

 しとしと降り続ける雨。やんだ後の青空。もやもやとかかる霧…。空の動きにモネの心情が投影される。吉永CPは「演出や映像、カメラや照明みんなが非常に大事。ヒロインがやわらかい感情の場面では、その時の天気が気持ちへと(つな)がる、という意識はあります」と明かす。

 それだけにロケはある意味“過酷”だ。撮りたいと思っている天気がすぐに現れるとは限らない。現場では、スタッフがスマホなどで雨雲レーダーとにらめっこ。内陸部にある登米(とめ)市では山中での撮影が多く「山に入ると、天気がぐずつくのか、それとも晴れていくのか、予報を見てもピンポイントでは分からない」。

 気仙沼市では北からの風が強く天気が変わりやすい昨年10〜11月に撮影。「晴れていても、にわか雨が何度もあったり、また雨を待つ時もあったり。自然相手なので思うようにいかなくて難しい」と苦笑いで振り返る。

 今作は東日本大震災10年を節目に制作されたオリジナル作品。自然と人との向き合い方が描かれており「農業、漁業、ビジネス、スポーツと、天気はあらゆる人に関係がある。今後、災害や温暖化などと私たちがどう過ごすかがテーマになる」。ヒロインの演技に、これらのメッセージも込められていく。

 出演陣も重厚感あるメンバーがそろう。両親役の内野聖陽(52)、鈴木京香(52)に加え、登米での生活に影響を与える資産家役には夏木マリ(69)が起用された。「誰にやってもらうか話し合った時に出たのが夏木さんだった。イメージとして格好いい」。豪華キャストに囲まれる清原は「百音としても、私自身としても、感じ得るものがきっとある出会いと歩みになるのではないかと思っております」。モネと一緒に成長していく。(浦本 将樹)