江崎鉄磨沖縄北方担当相(73)=愛知10区=が5日の地元の後援者を集めた会合後、「(北方領土問題は)素人」と自らの能力不足を認め、「役所の答弁書を朗読すればいい」などと国会軽視とも取れる発言をしていたことが6日、分かった。江崎氏サイドは軽視の意図はなかったとしたが、3日に発足したばかりの安倍改造内閣の閣僚による、さっそくの“失言”。支持率低下に歯止めをかけるために堅実なメンバーを集めたはずが、早くも足をすくわれかねない格好だ。

 安倍首相が自ら「仕事人内閣」と命名した改造内閣のメンバーの一人、江崎氏が「仕事人」ならぬ「無責任」な大臣とも取られかねない言葉を発した。

 5日、地元の愛知県一宮市で行われた就任祝賀会合後、今後の国会答弁について間違いを避け、スムーズな進行をするために「しっかりお役所の原稿を読ませていただく。立ち往生よりも答弁書を朗読かな」と発言。さらに、自らが中心となって解決を図らなければいけない重要任務の北方領土問題について「素人。皆さんの知恵で色をつけてもらう」とも口にし、「入閣は重荷だ」とも吐露した。

 知識不足を理由に官僚の言うがままとなり、担当閣僚としての責任を放棄することを“宣言”したかのような言葉。国権の最高機関である国会を軽視しているとみられてもおかしくない。

 国会軽視発言としては2010年11月、当時の民主党政権で法相だった柳田稔氏が「(答弁は)『個別の事案については答えを差し控える』『法と証拠に基づいて適切にやっている』の2つだけ覚えておけばいい」と地元の国政報告会で話したことが参院予算委員会などで問題とされた。柳田氏は発言から8日後に法相を辞任した。

 この日、江崎氏の事務所関係者は、スポーツ報知の取材に対し発言内容について説明。「『しっかり読む』というのは『答弁に備えて事前に読む』という意味。『答弁書の朗読』も、答弁がストップするよりは朗読した方がまだいいということだった」と話した。また、「素人発言」は「政策を進めていく上で、周囲の力を借りてやりたいと伝えたかった」とした。

 安倍首相から入閣を打診された際に一度は固辞。その後、派閥の長である二階俊博幹事長に説得され、就任を受けたという経緯もある江崎氏。6日夜、都内で「野党の質問に対し誤った答弁をしないようにするという意味だった。これからは言葉を選ばないといけない」と述べたが、野党から厳しい批判を受けることは必至だ。

 ◆江崎 鉄磨(えさき・てつま)1943年9月17日、愛知県一宮市生まれ。73歳。父は通産相、自治相などを歴任した江崎真澄氏。67年に立教大文学部を卒業。少林寺拳法の開祖・宗道臣氏、父の秘書などを経て、93年の衆院選に父の地盤を受け継ぎ新生党から初当選。2000年に落選も、03年に国政復帰。その後、自民党に入党。09年に再度落選し、12年の衆院選に当選。現在6期目。