高知県須崎市のマスコットキャラクター「しんじょう君」に酷似し、著作権を侵害しているとして同市が活動停止を求めたゆるキャラ「ちぃたん☆」が11日、東京・SHIBUYA109前で行われた格闘技「K―1」のイベントに登場した。騒動が勃発後、「ちぃたん☆」が公の場に登場したのは初めて。イベントでは変わらぬハイテンションで人気選手の武尊(たける、27)のトークイベントに“乱入”し、観客を盛り上げた。

 ゆるキャラでありながら外見に似合わない過激パフォーマンスが議論を呼んでいる「ちぃたん☆」が、騒動前と変わらぬ振る舞いを見せた。

 この日のイベントは、3月10日にさいたまスーパーアリーナで開催される大会「K―1 WORLD GP」をPRするもの。全力を売りに体を張り、ツイッターでは130万人以上のフォロワーを持つ人気者の「ちぃたん☆」と、持ち得る力を全て出して試合に臨むK―1ファイターの「全力つながり」でコラボレーションが実現。今月1日に開かれた年間表彰式「K―1 AWARDS2018」に「ちぃたん☆」がゲスト出席したのが始まりという。

 この日は、昨年のMVPに選ばれた武尊がトークイベントを繰り広げている最中に「ちぃたん☆」がステージに登場。登壇時に転倒する「お約束」の後は、武尊の目の前に立って観客の目を遮ったり、自身の下半身をまくり上げたりとやりたい放題だった。

 さらに、武尊にパンチを打つことを要求し、それを“白刃取り”するパフォーマンスを見せたが、案の定!?顔面に正拳を食らって倒れ込み、集まった観客を沸かせた。1日に、すでに「ちぃたん☆」と対面していた武尊も「『ちぃたん☆』はいつも自由過ぎるので、合わせていくしかないですね」と苦笑した。

 須崎市は6日に、「ちぃたん☆」を運営する芸能事務所に対し、活動停止を求めていたことを発表。事務所側は「権利侵害はない」とする文書を8日に公表している。この日、事務所関係者は会場に姿を見せなかったが、K―1の中村拓己プロデューサーは「我々は、(権利問題については)何も言われてはいない。『ちぃたん☆』とは、まずは3月10日の大会を盛り上げていきたいと考えていますが、その後もいろいろなことを一緒にやれれば」と話した。

 ◆「ちぃたん★」騒動のこれまで

 ▼2017年12月 コツメカワウソをモデルとし、ペットと同じ名前のゆるキャラ「ちぃたん☆」が誕生。作者は高知・須崎市のゆるキャラ「しんじょう君」と同じで、東京の芸能事務所が運営。
 ▼18年1月 須崎市がカワウソの「ちぃたん☆」を観光大使に任命。
 ▼18年以降 ゆるキャラの過激動画が話題に。
 ▼19年1月 須崎市がカワウソの大使を解任。同時に、著作権侵害を理由に芸能事務所に対してゆるキャラの活動停止を文書で要請。
 ▼2月6日 楠瀬耕作市長が定例会見で芸能事務所への要請を公表。
 ▼8日 芸能事務所が「権利侵害はない」との主張を文書で明言。

 ◆「ちぃたん★」が過去に投稿した主な動画

 ▼2018年5月 ロデオマシンに飛び乗り、転落
 ▼5月 子供たちと戯れている最中に池に転落
 ▼6月 一斗缶を積み上げ、そこに飛び込む
 ▼6月 高速にしたルームランナーで遊んで転倒
 ▼6月 バッティングセンターの投球を頭に受ける
 ▼9月 「忍者ごっこ」と称してマネキンに刀を刺す
 ▼10月 洗車中にホースの水をまき散らす
 ▼11月 バットでパンチングバッグをめった打ち
 ▼19年1月 公園の椅子に飛び乗ろうとして落下