ロッテが5年ぶりの8連敗で借金が20に膨らんだ。先発・佐々木が6回4失点で4敗目。打線は9回に1点を奪ったが6安打に終わり、18試合連続1ケタ安打で59年ぶりに球団ワースト記録に並んだ。試合前にはWBCキューバ代表のロエル・サントス外野手(29)との契約で合意。どん底に沈むチームの救世主に対し、伊東監督は期待を口にしながらも、現場が要望する補強ポイントと球団のスタンスの違いに疑問を呈するなど、終始ちぐはぐだった。

 今春のWBCで走り打ちで話題を呼んだリードオフマン候補のサントスの獲得が決まった。待ちに待った新助っ人だが、首脳陣、球団とも補強の最優先事項に挙げていたのは大砲。それだけに、伊東監督も戸惑いを隠せなかった。

 「(1番タイプは)クリーンアップと同じくらい重要視はしていたんですが、外国人の2人が機能しないことには…。ここまで全体的に打てなくなると思ってなかったわけで、少し食い違いという言い方もおかしいけど、絶対的に必要という感じではないですよね」

 開幕から主軸を期待されたパラデス、ダフィーの両助っ人が極度の不振。ともに底を脱した感があるとはいえ、4番の打率が依然1割台では苦しい。一方で1、2番の出塁率も課題で、林球団本部長は「理想的なリードオフマン」と喜んだが、現場の最優先事項は日本でプレー経験がある長距離砲獲得だ。指揮官が首をひねる理由はそこにあった。

 そもそも伊東監督は昨年10月、続投条件に挙げた大型&積極補強の確約を得て、要請を受諾した。ドラフトで佐々木ら好選手を獲得できたが、新入団は未知数の外国人とトライアウトの3選手だけ。外国人4人態勢に、選手からも補強を望む声が上がっていた。開幕後も補強は遅々として進まず、業を煮やした指揮官が公の場で「球団に本気で動いてほしい」と訴えたことが異常事態を物語っている。

 もちろん、サントスに罪はない。指揮官は「一日でも早く合流してほしい。新しい風は誰が来ても欲しい」と期待を込めた。林本部長は「必ずしもいいとは言い切れないけど、一応調査は進めている」と長距離砲を含めたさらなる補強を示唆したが、どこか後味の悪さが残った。

 ◆ロエル・サントス(Roel Santos)1987年9月15日、キューバ出身。29歳。2008年から国内リーグのグランマでプレーし、昨季はカナダ独立リーグ、ケベックに派遣。今春のWBCでキューバ代表入り。キューバ国内での通算成績は576試合に出場し、打率3割1分6厘、25本塁打、198打点、93盗塁。173センチ、79キロ。左投左打。年俸は20万ドル(約2200万円)。