◆全国高校野球選手権神奈川大会 ▽2回戦 三浦学苑5―2慶応湘南藤沢(16日・俣野公園・横浜薬大)

 最後のバッターを遊飛に打ち取ると、三浦学苑の最速143キロ右腕・石井涼(3年)は、この日一番の雄たけびをあげ、グラブを叩いた。「自分のピッチングよりも、チームが勝てたことが良かった」。顔面死球の痛みに耐え、8安打2失点7奪三振で完投勝利だ。

 執念で投げ抜いた。2点リードの7回2死二、三塁の打席で、左頬に死球。球場が騒然とし、続投が危ぶまれたが「自分にとって最後の夏。後悔しないためにも、ここで引いたらダメ」。アイシング治療を受けて8回のマウンドへ向かった。樫平剛監督(33)には「痛かったら、帽子を取ってサインを送れ」と言われたが、最後まで帽子を取ることはなかった。

 試合後は病院へ直行したが、幸い打撲で済んだ。18日の横須賀学院との3回戦でも登板する見込みだ。ライバルは、神奈川NO1右腕の呼び声高い、星槎国際湘南の本田。「当たった時に勝てるようなピッチングをしたい」と気合を入れた。魂の男が、その右腕でチームを勝利に導く。(小林 圭太)