巨人の小林誠司捕手(28)が16日、村田真一ヘッドコーチ(53)から後半戦での本塁打狙いと月3発のノルマを課せられた。15日のオールスター第2戦(ZOZO)で、球宴初打席の初球を左翼席中段にたたき込んだ。同ヘッドは「2死走者なしで右前に打ってもしょうがない。ああいうのを月に3回くらい出してほしい」と、8番打者の後半戦奮起を期待した。

 球宴を沸かせる一発を放った小林は、巨人の球宴組で唯一、G球場の全体練習に参加。17日の後半戦開幕に向け炎天下、フリー打撃やダッシュなど約2時間の練習に励んだ。「勝つしかない。コーチの配置転換もあって、僕もしっかりしないといけない」と表情を引き締めた。

 15日の球宴第2戦(ZOZO)3回2死、オリックス・金子の初球を引っ張り、球宴初本塁打を放った。この日の練習中、同僚からは何度も祝福されたが、小林自身は「初球から強く振ろうと思った。理由はない。たまたまです」とさらり。お祭り弾の余韻には浸っていなかった。

 それでも、周囲の期待は高まる。村田ヘッドコーチは「人生何が起こるか分からないな。金子が手を抜いたとしても、金子にとっては汚点だろうな」と意外すぎる一発にチクリ。「2死走者なしで右前に打ってもしょうがない。思い切った打撃をしてほしい。当たればあれだけ飛ぶ。ああいうのを月に3回くらい出してほしい」と続け、後半戦での一発狙いと、月3発のノルマを課した。

 小林は、この日のフリー打撃でさっそく球宴のように豪快な左翼方向への打球を連発…と思いきや「もうあんなのは打てないから。(走者を進める)右打ちを頑張ります」と、右方向への打撃を徹底していた。38スイングでサク越えはゼロだった。

 今季は本塁打なしの打率1割9分。全41安打のうち、右方向12、中堅15、左方向10(残り4は内野安打)。確かに中堅から右方向への当たりが多いが、15年は全40安打中、半分以上の24本が左方向だった。今年3月の第4回WBC1次ラウンド(R)中国戦では左越え2ランを放った。同2次Rで3戦連続タイムリーも記録するなど大会通算打率はチームトップの4割5分だった。村田ヘッドの期待に応えられる打力は十分持っているはずだ。小林は「(球宴は)もう忘れて、また頑張ります」と謙虚な姿勢を崩さないが、後半戦でも球宴のようなアーチを描けるか。(原島 海)

 ◆小林の印象的なアーチ

 ▽14年3月10日 巨人OB沢村栄治氏の出身地、三重・伊勢で行われた阪神とのオープン戦で8回に左翼場外へ逆転満塁弾。

 ▽16年7月24日 DeNA戦(横浜)では4回に村田、ギャレットに続いて左中間へチーム1イニング3発目となる2ラン。

 ▽17年3月10日 第4回WBC1次ラウンド・中国戦(東京D)、2回に左翼席へ2ランを放ち、1次R全勝突破に貢献した。