◆全国高校野球選手権宮城大会 ▽2回戦 利府7x―6古川学園(16日・石巻市民)

 宮城では2回戦8試合が行われ、前年準優勝の利府は“新旧4番”の活躍で9回逆転サヨナラ勝ちした。

 一塁ベースを回った利府・瀬戸はチームメートに駆け寄りながら、力強く右手を突き出した。2点差を追いつき迎えた9回2死三塁から、逆転サヨナラとなる中前適時打。「今までで一番気持ちのいい安打でした」と、瀬戸は満面の笑みだ。

 最初は“代役”の4番だった。1回戦で敗れた今春の県大会後、田野誠監督(46)は打順を固定してチーム力を高めてきた。だが6月上旬に、4番にいた選手がけがで離脱。そこに入ったのが、昨秋に4番経験のある瀬戸だった。レギュラーを外れても、居残り練習のティー打撃で毎日約200球振り込み、持ち味の打撃を強化。「瀬戸を外したら暴動が起きるくらい打った」(田野監督)と練習試合で結果を残し、背番号は16番だが大事な夏の初戦で4番の座を渡さなかった。

 9回無死一塁で代打に出た木村温哉(はるや、3年)も昨秋4番に座ったが、今大会は背番号13。しぶとく左翼線に適時二塁打を打ち、“新旧4番”の働きでサヨナラ勝ちにつなげた。「背番号はどうでもいい。チームが勝っていけばいい」と瀬戸は宣言。背番号は2けたでも勝利につながる一打を放ち、この夏の主役になる。(有吉 広紀)