◆全国高校野球選手権山梨大会 ▽3回戦 塩山6x―5甲府商=延長10回=(16日・山日YBS球場)

 3回戦3試合が行われた。2戦連続延長を戦った塩山は6―5で甲府商にサヨナラ勝ちし、夏は8年ぶりの8強入りした。

 塩山が2戦連続の延長戦の末、サヨナラで甲府商を破って2009年以来8年ぶりの8強進出だ。5―5の10回、先頭の1年生・望月義将の意表を突くバントが敵失を誘って出塁すると、二進後に前島一夢の左前適時打で決着をつけた。

 “延長男”だ。前島は2回戦(12日)のシード校・富士学苑戦でも10回に左翼席へ3ラン。好調さを買われて打順を7番から1番に上げていた。控えめにガッツポーズした殊勲の背番号3は「インコースの直球を振り抜けた。得意な俺の球が来た、と思った。うまく腕をたたんで打てたと思います。1年生も頑張っていたし何とか助けたかった」と充実感でいっぱいだった。

 決勝ホームに滑り込んだのがこの日3失策の望月。「(三塁)守備で足を引っ張って正直、泣きそうだったが、延長戦の打席では死に物狂いで塁に出ようと思っていた」と頼れる先輩と歓喜のハイタッチを繰り返した。

 発奮材料があった。富士学苑戦の勝利を報じた13日付スポーツ報知山梨版1面がチーム内で話題に。10回を172球5失点(自責2)完投したエース右腕・種田稜大は「疲れていたけど、自分が活躍して新聞に載りたいと頑張った」と明かした。

 ナインは2試合合計6時間6分の激闘で急成長した。19日の準々決勝では春4強の日本航空に挑戦する。前島は「次も粘り強く、しっかりと勝ち切りたい。周囲の期待に応えたい」と視線を上げた。この勢いは本物だ。(小沼 春彦)