◆全国高校野球選手権静岡大会 ▽2回戦 掛川東6−0吉原(17日・掛川)

 掛川東の160センチ右腕・及川遼(はるか、3年)が頭部負傷から完全復活を告げた。吉原に10安打を浴びながら要所を締めて完封。6回1死一、二塁はスプリットで併殺に仕留め、4、8回と2度の二、三塁では得意のナックルカーブで得点を与えない。「コースを丁寧に突き、バックの守りに助けられた」と、101球で9回を投げきった。

 5月21日に掛川市内大会の掛川工戦で強烈なライナーが左側頭部を直撃した。脳挫傷、外傷性くも膜下出血と診断され、1週間の入院と自宅療養を経て、6月9日に練習を再開した。「最初はフラッシュバックがあって怖かったし、瞬間的な動きで痛みもあったが、仲間に強く励まされて復帰できた」と、感謝の気持ちを込めてマウンドに立つ。

 2、8回には自ら2本タイムリーも放ち、投球に拍車をかけた。復帰後は練習試合で7イニングが最長だったが「ピンチでも仲間と笑顔でプレーできた。次も打たせて取る省エネ投法で無失点を目指す」。創部20年目で夏は初シードとなった掛東の小さな巨人が、夢舞台へ粘投する。