◆ヤクルト4−10巨人(2日・神宮)

 「グシャリ」という鈍い音が神宮にこだました。村田がたたき潰した白球は、猛烈なスピードでバックスクリーン左にすっ飛んでいった。「(体に)近めの球だったと思いますが、強引にならずに、うまくセンター方向に打ち返すことができました」

 初回2死。前を打つ阿部が先制2ランを放ち、楽な気持ちで打席に入れた。内角低めの直球を捉えて8戦33打席ぶりとなる7号ソロ。阿部との2者連続本塁打は14年8月29日のDeNA戦(横浜)の4回に放って以来、1069日ぶり。「阿部さんがしっかり打って先制できた。3点目を取れたのは大きかったですね」とうなずいた。

 さらに3点リードの9回無死二、三塁のチャンスでは、外角高めのスライダーをまたしてもバックスクリーン左に運んだ。8号3ランに「2本目の方が手応えは良かったね」と白い歯をこぼした。

 6月23日の中日戦(東京D)から30戦連続でスタメン起用が続く。8月は例年であれば疲れのピークは去る頃。だが、今年は開幕から代打要員として打席数が限られていたため「今になって疲れが出ている。いつもなら暑さと一緒に体は動くけど、なかなか思う通りに動かない」と“異変”を感じている。自分の体と相談しながらスイングの軌道、ヘッドの位置、バットを持つ箇所など日々、微調整して打席に入っている。

 1試合2発は15年8月5日のヤクルト戦(神宮)以来2年ぶり。「ここに来て徐々に(状態が)良くなってきている。そういう意味では2本出たのは収穫ですね」。試行錯誤が実を結び始めた証拠だった。

 これでルーキーイヤーの03年から15年連続の2ケタアーチまであと2本に迫り、「そこはいずれ打てるでしょう。まだまだ仕事をしないといけない」と早期達成を誓った。真夏に、男・村田が、どデカい花火をどんどん打ち上げる。(長井 毅)