第99回全国高校野球選手権大会(7日から15日間・甲子園)の組み合わせ抽選会が4日、大阪市内で行われた。史上初となる2度目の春夏連覇に挑む大阪桐蔭は、第4日第4試合で米子松蔭(鳥取)と激突。エース・徳山壮磨(3年)は、5年前に春夏連覇した藤浪晋太郎(阪神)を超える全試合完投を誓った。「巨人・小林2世」中村奨成捕手(3年)を擁する広陵(広島)は、同日第1試合で中京大中京(愛知)と対戦。第4日はほかに横浜(神奈川)―秀岳館(熊本)、興南(沖縄)―智弁和歌山と好カードが集中した。

 大阪桐蔭の校名プレートが組み合わせボードに掛けられると、偉業達成に挑むナインの表情がキッと引き締まった。徳山は「どこが相手でも関係ない。挑戦者としてしっかり準備したい」と、春夏連覇への第一歩となる初戦を見据えた。

 強豪校が集中した第4日。西谷浩一監督(47)は「濃い監督ばっかりで…」と苦笑いしつつ「これまでうちは初日とか、1回戦の最後だったり極端なのが多かったですから」と、比較的調整しやすいスケジュールを歓迎した。米子松蔭については「まったくデータはない」と言い、取材を受ける間も大会パンフレットを熱心に眺めていた。

 2度目の春夏連覇を成し遂げれば史上初。鍵を握るのがエースだ。5年前、初の春夏連覇へ導いたのが藤浪。全5試合中、4試合に登板してすべて完投。光星学院(現・八戸学院光星)との決勝は、14奪三振で2安打完封と快投を演じた。今年は1回戦から登場するため全6試合となるが、徳山は「投げ切りたい気持ちはあります」と全戦完投に意欲を示した。

 指揮官から、藤浪先輩の意外な話を聞かされた。5年前の大阪大会決勝・履正社戦に先発した藤浪は、8回途中9安打8失点でKO。背番号10の沢田圭佑(オリックス)にスイッチされた。沢田への周囲の評価が高まるなか、悔しさを胸に秘め誰より懸命に練習したのが藤浪だったと教えられた。「藤浪さんでもそういう時があったんだ」。雲の上の人が、並外れた努力を積み重ねていたことを知り、燃えないはずがなかった。

 今夏の大阪大会決勝・大冠戦は、藤浪と同じ8失点しながらも完投。チームを優勝へと導いた。「夏は体力、精神力が勝負。大阪大会の経験を生かしたい」。持ち前の粘り強さで、日本一へと駆け上がる。(種村 亮)