◆第9回レパードS・G3(6日、ダート1800メートル、新潟競馬場、良)

 3歳ダート重賞の第9回レパードS・G3は6日、新潟競馬場で行われ、11番人気のローズプリンスダムが快勝。手綱を執ったデビュー2年目の木幡巧也騎手(21)=美浦・牧厩舎=とそろって重賞初制覇を飾った。

 無我夢中だった。木幡巧が右ステッキを連打すると、ローズプリンスダムは勢いよくスピードに乗った。ゴール直前で逃げ粘るサルサディオーネをとらえて勝利を確信。デビュー2年目の重賞初制覇に、「すごくうれしい。今でも興奮していて、夢みたいな感じです」と、インタビュー中も喜びがこみ上げ続けた。

 初騎乗で大仕事をやってのけた。道中は内でじっくり脚をためて、1番人気のエピカリスを見る形で進んだ。直線で冷静に外へ持ち出して、「今だと思ったら、馬がスーッと行ってくれて助けられた。直線の感触は忘れられない」と呼吸はぴったり。畠山調教師も「外に出すタイミングもばっちりだった。馬は最終追い切りの午後、翌日に反動の硬さが出ず、馬が元気だったのが何より大きかった。今後はオーナーさんと相談して、放牧して秋に備えたい」と、人馬の奮闘をたたえた。

 悩める鞍上には大きな白星だ。同期の藤田菜七子が注目を浴びるなか、デビューした昨年は45勝を挙げて最多勝利新人騎手に輝いた。だが、今年は4度も騎乗停止処分を受けるなど、勝ち星はこの勝利が13勝目。「乗れない時も多くて悩んでいた。前みたいにがむしゃらに乗るだけじゃ勝てない」。苦しんでいたぶん重賞初Vの味は格別だ。

 自身12度目のJRA重賞騎乗でタイトルをつかみ、「重賞に乗れることが幸せで、勝てたのはこれからの自分の成長につながる」と、周囲への感謝も忘れない。“2年目のジンクス”を吹き飛ばす、きっかけとなりそうだ。(坂本 達洋)

 ◆ローズプリンスダム 父ロージズインメイ、母クリスチャンパール(父シンボリクリスエス)。美浦・畠山吉宏厩舎所属の牡3歳。北海道登別市のユートピア牧場の生産。通算成績は9戦4勝(うち地方1戦0勝)。総収得賞金は7698万4000円。重賞初勝利。馬主は岡田牧雄氏。