◆世界陸上 第2日 ▽男子100メートル決勝(5日、英国ロンドン)

 決勝ではジャスティン・ガトリン(35)=米国=が9秒92(向かい風0・8メートル)で、2005年ヘルシンキ大会以来の金メダルを獲得した。

 ガトリンが左手の人さし指で「1」を作って絶叫した。2位・コールマンと0秒02、3位・ボルトとの差は0秒03。たった30センチの差で、人類最速男と最後の対決を制して12年ぶりの金メダルをもぎ取った。06年に2度目のドーピング違反で、4年間の資格停止処分を受けた。世界大会で常に観客から受けるブーイングが、この日はひときわ大きかった。完全アウェーの戦いを8レーンから制し「自分を支えてくれる人たちのために走った」と力強くうなずいた。

 ボルトは最大のライバルだった。15年北京大会では0秒01差で敗れ2位。名勝負を繰り広げるうち、2人には強い絆が生まれていた。「メディアは僕らが敵対しているように書き立てるけど、冗談を言い合うしパーティーにも一緒に行く」。ゴール後はボルトとがっちりと抱き合った。

 35歳での優勝は男子100メートル史上最年長。今季の全米選手権も制したベテランは「息子も20年東京五輪に行きたがっているから、1年1年考えていく」と3年後の大舞台を見据えた。

 ◆ジャスティン・ガトリン 1982年2月10日、米ニューヨーク生まれ。35歳。04年アテネ五輪100メートル金メダル、05年ヘルシンキ世界陸上で100&200メートルの2冠。06年にドーピング違反による資格停止処分を受け10年に復帰。12年ロンドン五輪100メートル銅、13年モスクワ、15年北京両世界陸上、16年リオ五輪で100メートル銀。185センチ、79キロ。