さあ明誠の出陣だ! 第99回全国高校野球選手権は台風の影響で1日遅れて8日に甲子園で開幕する。初出場の藤枝明誠は午前9時からの開会式で行進したあと、午後3時30分開始予定の第3試合で津田学園(三重)と対戦する。ナインは7日、奈良県生駒市の近大野球部室内練習場で汗。3番・清水一真(3年)が「初球からフルスイング」を宣言した。

 清水のバットが好調だ。フリー打撃では最後までボールから目を離さず、豪快に振り抜く。津田学園の試合映像を見て攻略のイメージもできている。「高めの球を合わせるとフライになる。二塁手の頭上を狙って、強く振り切ります」

 まずは明誠の生命線の守備から固める。この日のノック前のボール回しではミスが出て、光岡孝監督(39)からナインに雷が落ちた。「明日の試合という大きなことよりも、目の前の小さいことから必死でやれ!」

 それは清水が大阪入り直後の練習で注意されたことでもあった。内野ノックでボールが手につかず、控えの秋山玲津己(2年)と交代させられた。そこで気持ちを切り替えて、1球1球の守備練習に集中。それから打撃の調子も目に見えて上がってきた。サク越えも出た。「まずは守備からです」と清水は強調した。

 監督に言われた言葉が忘れられない。「四球やミスで失った点は取り返せないが、打たれて取られた点は取り戻せる」。だからこそ、県大会最大のヤマ場だった静高との準決勝も、初回に3点を失いながら闘志は衰えなかった。直後の2回に3点を奪い返す。そして8―6の9回1死二、三塁で清水が右越え二塁打を放ち、勝利を確実にした。

 津田学園戦もしっかりと守り、リズムを作って攻撃につなげる。「気持ちを前面に出して行く。初球のストライクから思い切り振って行きます」。日大三島との県決勝で初回に左翼線へ先制の二塁打を放った清水が、甲子園でも打線を引っ張って行く。(里見 祐司)