天皇杯4回戦以降の組み合わせ抽選が7日、都内で行われ、ここまでJリーグ3クラブを倒して勝ち上がっている唯一の大学勢・筑波大は、4回戦で大宮と対戦することが決まった。相手のデータ分析を徹底したプロ顔負けの“IDサッカー”でさらなる旋風を巻き起こす。前回大会王者の鹿島は、昨季J1年間勝ち点1位の浦和と対戦する。

 筑波大の次なる“ジャイアントキリング”のターゲットはJ1で16位の大宮に決定した。つくば市内で取材に応じた小井土正亮監督(39)は「チーム、個人としてもう1ランクレベルアップして試合を迎えたい」と意気込んだ。

 1回戦でJ3YS横浜(4月23日、2〇1)、2回戦でJ1仙台(6月21日、3〇2)、3回戦でJ2福岡(7月12日、2〇1)を撃破。関東リーグ1部で首位を走る勢いそのままにJクラブをなぎ倒してきた。大会トップの5得点を挙げ、来季磐田内定のFW中野誠也(4年)が攻撃の柱。しかし、勝ち抜いてきた理由はそれだけではない。

 小井土監督は柏、清水、G大阪でコーチとして働き、主に相手チームの分析を担当していた実績を持つ。筑波大にはそんな小井土監督の厳しい指示のもと、相手チームの分析を担当する「パフォーマンス局・アナライズ班」がある。

 10人の精鋭部隊が対戦相手の特徴を徹底的に分析し「スカウティング・レポート」として監督に提出。選手には試合2日前に映像を編集してまとめたものをプレゼンする。アナライズ班の中嶋円野(かずの)コーチ(24)は「これまでの大宮の試合は細かく分析します。セットプレーはもちろん、攻から守、守から攻への切り替えのタイミングなどですね」と話した。

 小井土監督の要求は高い。時には映像の文字の色や配置への指摘もあるという。FW北川柊斗主将(4年)は「寝る間も惜しんで分析をしてくれる。何を聞いても答えてくれます」と語る。

 大学勢が8強入りすれば、第70回大会(1990年度)の国士舘大以来。現行の47都道府県から1チームが参加する制度になった96年度以降では初の快挙だ。今年のチームスローガンは「常勝」。プロ顔負けの“IDサッカー”で元日の決勝まで突き進む。(岡島 智哉)