先週のレパードSでは断然人気のエピカリスが直線で包まれたことが影響し、3着に敗れた。その隙をついて、外から差し切ったのがローズプリンスダム。鳳雛Sを勝った時は10番人気だったが、今回も11番人気の低評価を覆し、重賞初制覇を飾った。

 同馬を生産したユートピア牧場にとって、ライスシャワーが勝った1995年天皇賞・春以来、22年ぶりのJRA重賞制覇。ローズプリンスダムは2015年サマーセールの取引馬。右前脚がクラブフット(蹄の疾患)だったこともあり、150万円からスタートしたが、馬体の良さから競り上がり、320万円で取引された。2歳秋のデビュー以降、順調に出走していることから案外、脚もとは丈夫だ。改めて馬は走ってみないとわからないことを証明したと感じた。

 同馬の母クリスチャンパールの子は1歳にはいないが、キンシャサノキセキの牡馬が当歳でいて、おなかにはマクフィの子が宿っている。初子から重賞ウィナーを送り出し、母としての期待は高まるだろう。

 さて、8月21日から25日までの5日間、北海道新ひだか町静内の北海道市場で「サマーセール」が開催される。年々、上場頭数が増えている状況から、昨年は4年ぶりに5日間開催に戻った。今年も当初の予定通り、昨年と同じ5日間で開催される。

 8日現在で25頭が欠場となっており、1282頭が上場を予定している。セレクト、セレクションが想像を超える盛況ぶりだったことから、「高くて買えない」と嘆く購買関係者の声を非常に多く聞いた。また、地方競馬の馬主会のなかには、事前に抽選を行ったうえで、当選した馬主には市場取引を対象とした補助金制度がある。それを活用するうえで、今後の1歳市場は地方競馬の関係者にとって活発な動きが見られることも想定される。例えば、東京都馬主会(大井)は、セレクションとサマーのみを対象としており、セレクションで買えなかった馬主は何がなんでもサマーで落札しなければならない。このような流れから、サマーはもちろん、10月のオータムセールまで、活気ある市場が展開されることは確実だ。

 上場予定馬の中には、函館2歳Sを制したカシアスの半弟(父スクリーンヒーロー)や、15年京王杯スプリングCなどを制したサクラゴスペルの全弟(父サクラプレジデント)など、重賞勝ち馬の弟妹なども多数上場される。(古谷剛彦=競馬ライター)