盛岡大付(岩手)がハプニングをプラスに変えた。第99回全国高校野球選手権が8日、甲子園球場で開幕。盛岡大付は9日の第2日第1試合で昨年優勝校の作新学院(栃木)と対戦する。開会式後、兵庫・西宮市内で練習を行ったが、豪雨のため、開始30分で続行が不可能に。急きょ、神戸市内の室内練習場に移動した。かえってバットを振り込めたことで、王者撃破に手応えをつかんだ。

 盛岡大付に思わぬ“試練”が待っていた。作新学院戦に臨む前日練習。開始25分後、ノックを終えたあたりから雨が降り始めると、そのわずか5分後には豪雨に変わった。関口清治監督(40)が選手をベンチに戻して回復を待ったが、グラウンドはあっという間に水浸し。指揮官も「想定外。水を差された感じ」と苦笑いするしかない状況で、続行できなくなった。

 打撃練習ができなかったため、指揮官は「守備練習ができたことは良かったけど、バットを振らずに(宿舎に)帰るのはいや」と、ベンチの中から7日に練習した神戸市内の室内練習場に連絡。電話応対した係員から「そんなに雨が強いんですか?」と逆質問されるほど、局地的な豪雨だったが、場所の確保に成功した。

 新しい練習会場に移動した頃には雨がほぼ止んでいたが、選手は室内で約1時間30分の調整。練習を終えた頃、外は台風一過の青空と熱気が戻っていた。主将の比嘉賢伸遊撃手(3年)は「100回くらい、バットは振れた。今は、室内練習場で最後に調整できて良かったと思う」と前向きに語った。

 ドタバタ劇はあったものの、雨降って下地は固まった。今春のセンバツでは2回戦で、前回王者・智弁学園(奈良)に5―1で快勝し、8強入り。その力を信じて、夏も王者撃破に挑む。(遠藤 洋之)