◆第99回全国高等学校野球選手権大会第1日 ▽1回戦 彦根東6x―5波佐見(8日・甲子園)

 彦根東が劇的なサヨナラ勝ちで春夏通じ甲子園初勝利を挙げた。私もかつて外野手として同高の野球部で甲子園を目標に白球を追いかけた。特待生制度や推薦での入学はなく、一般入試に合格した、野球と勉強のどちらも頑張りたいと思う球児たちが集まってくる。

 文武両道を掲げる高校だが、実践は大変だった。当時は朝練を終えて50分×7限の授業に臨み、午後4時半〜8時半ごろまで練習するのが日課で、グラウンドも狭く、十分な打撃練習をするには球場を借りた時などしかできなかった。現在は朝練の時間が勉強の時間に変わり、私たちの時よりも限られた時間で野球の練習に励んでいる。

 勉強面で特別扱いは一切ない。私もテストで点数が悪く補習を受けることになった時は、練習試合の遠征メンバーから外された。そうした環境で、野球と勉強のメリハリと、ここぞという場面の集中力を身に付ける。好きなことだけやればいいわけではないからこそ、好きな野球をしている時間が本当に大切に思えてくる。それが彦根東の選手が持つ強みの一つだと思う。大舞台で生き生きとプレーする姿、勝負強さは本物だ。甲子園で大好きな野球を一日も長く楽しんで欲しい。(写真部・彦根東10年度卒=小林 泰斗)