◆第99回全国高校野球選手権第1日 ▽1回戦 済美10―4東筑(8日・甲子園)

 東筑の石田伝説は、21年ぶりの白星につながらなかった。6度目の夏の甲子園出場で、エースが「石田」姓なのは4度目。サイド右腕・石田旭昇(あきのり)が7回2/3を10安打10失点と打ち込まれ、「歴史を塗り替えられなくて、悔しいの一言に尽きます」と唇をかみしめた。

 「自分が自分でなかった」。雨に見舞われ、ズボンのポケットに入れるはずのロージンをベンチに忘れることもあった。逆転した直後の守りでは4回裏無死一塁から1時間15分の中断。その後も、ぬれた球が滑り、高めに浮いた直球を狙われた。本来の打たせて取る投球をまっとうできなかった。福岡大会全7試合を1人で投げ抜いてきたが、今夏初めてマウンドを譲った。「悔しいより、情けない」と大粒の涙を流した。

 県内屈指の進学校の2年生エース。「(石田)伝説にあやかってここまでこられた。来年は甲子園で勝てるようにしたい」と、宿題を持ち帰った。

 ◆東筑(北九州市) 1898年創立の県立校。野球部は1900年創部。偏差値は66(家庭教師のトライ参考)で、昨年度の進学実績は東大、京大など。部員数は58人。センバツは2回出場。夏は21年ぶり6度目。主なOBは故・高倉健(俳優)や故・仰木彬(元オリックス監督)がいる。