◆エルムS追い切り(9日・札幌競馬場)

 第22回エルムS・G3(13日、札幌)は札幌、函館両競馬場で追い切りが行われ、札幌・ダートコースで重賞初挑戦のテイエムジンソクが躍動。石野静香記者が3連勝中の上り馬に迫った。

 テイエムジンソクの3連勝の秘訣(ひけつ)は何なのか。3日に札幌へ入厩してから、関係者に話を聞いて探った。木原厩舎をサポートしている武英技術調教師は「そこまで力をつけているように見えないし、体も貧弱」と冷静。吉永厩務員も「ダート馬っぽくない体だろう? もっと良くなると思いながら世話してきたけれど、変わらないし、気性も子どものまま」。う〜ん、そうですか…。

 話を無理やりこじつけるのは、やめた。馬に携わっているスタッフの事実を受け入れた。理由がない時もあるさ、生き物だもの。そう思って(諦めて?)、スクーリングをしているパドックに2日間足を運んだ。4日は2歳馬2頭が、9日は追い切りで併せた馬が先導。「一頭だと暴走するから、必ず前に置いている」と吉永厩務員は説明した。激しい気性がネックだが、パドックではおとなしく、陣営の工夫を知った。

 最終デモはダートコースで5ハロン65秒9―12秒3。ステッキが入ると、今の勢いを示すような迫力とスピードを感じた。武英技術調教師は「しっかり追った。前回は軽めの追い切りで競馬を使ったので、今回の方がしっかり仕上げています。状態はいい」。動きも成績も好調。「自信をつけてきているのかも」と話をまとめた。3連勝の要因は、これだ。目では見えないから、気付かなかったのかも。「そこまで馬が考えてるようには見えないですけどね」と笑っていた。(石野 静香)