◆関屋記念追い切り(9日・美浦トレセン)

 サマーマイルシリーズ第2戦の第52回関屋記念・G3(13日、新潟)の追い切りが9日、東西トレセンで行われた。マイル重賞に初挑戦するメートルダールは美浦・Wコースで併せ馬。新星誕生なるか―。牧野博光記者がコラム「見た」で探った。

 覚醒の予感がする。美浦を含む関東地方は各地で今夏最高気温を記録した日。しかも、水分を含んだウッドチップコースはいつもより少し時計がかかる馬場だった。メートルダールが刻んだ時計は5ハロン66秒3。隣で見ていた戸田厩舎のスタッフが「えっ? そんなに速いんですか?」と驚いていたのを見逃さなかった。

 オーバーワークを避けるはずだったが、Wコース5ハロンから3馬身追走した外アサクサレーサー(6歳500万)に2馬身先着。体全体を大きく使った躍動感ある動きに映った。「先週ビッシリやっているんで無理しないつもりで追ってもらった。フレッシュな状態で暑くてもバテている感じはない」と戸田調教師。過酷な環境でも想定以上の時計を刻めたのは調子がいいからに他ならない。

 2000メートル前後を中心に使われてきたが、前走の多摩川S(1600万)は適性を知る手掛かりになったのではないか。新馬戦で札幌の芝1500メートルに起用された経験(3着)はあるが、初のマイル戦を4角先頭で押し切った。「58キロの斤量を背負ってあれだけの上がり(33秒0)を使っているんだから大したもの。2000メートルがギリギリかも」と戸田師も適性を見極めていた。

 もともと3歳時の共同通信杯ではのちの皐月賞馬ディーマジェスティに小差の3着まで詰めたほど。条件戦を経て再びオープンに昇格したが、ライバルに負けない経験を積んできた。「ミルコ(Mデムーロ)がうちの馬を選んでくれた。秋に向けてここで賞金を加算してほしい」と戸田師。マイルの舞台で新星が輝くかもしれない。(牧野 博光)