◆第99回全国高校野球選手権第2日 ▽1回戦 明徳義塾6―3日大山形=延長12回=(9日・甲子園)

 悔しい敗戦だ。日大山形(山形)は明徳義塾(高知)と延長12回までもつれ込んだ末、3―6で競り負けて1回戦で姿を消した。4年前の4強超えを目指し、“歴史に挑戦”を目標に戦ってきたが、それもかなわず。悔しさを肌で感じた後輩たちが、3年生の思いを胸に再び歴史に挑戦していく。

 歴史への挑戦は道半ばで終わりを迎えた。熱闘の末、明徳義塾に惜敗。「勝っていればまた(歴史に)挑戦できたけど…」と荒木準也監督(45)が話せば、4打数無安打に終わった主将の舟生(ふにゅう)大地捕手(3年)は、「自分が打てなくて勝たせてやれなかった」と唇をかんだ。

 歴史の“証人”から助言を受けてきた。今年5月、奥村展征内野手(22、現ヤクルト)を擁して県勢最高の4強入りをした13年のチームで、背番号17をつけていた三浦惇さん(21)が教育実習で学校を訪れた。舟生主将は「チームのまとめ方は(ベンチ入り)メンバーだけじゃない、と言われた」など、同じ主将として奥村の話などを熱心に質問。その後は3年生だけのミーティングで意見を統一してから後輩たちに伝えたり、安易なミスに厳しい言葉をかけたりと、勝つためにすべてをやってきた。

 試合は6回に3―3と追いつかれたが、その後は7回から登板した背番号14の左腕、中西翔(つばさ、3年)が好救援。緩急をつけた投球で的を絞らせなかった。だが延長12回2死一、二塁、三遊間の当たりに遊撃手の二塁悪送球で勝ち越しを許すなど、守備が乱れて3失点。「(失点は)四球がエラーにつながった。自分の責任です」(中西)と悔やんだが、5月の左肘手術の大けがから復帰し、聖地のマウンドで好投した。

 後輩たちに「歴史に挑戦する目標は変えてほしくない」と託した舟生主将は、「甲子園に来るのは簡単じゃないし、勝つことも大変。意識を変えてやってほしい」とエール。来夏に再び4強超えの挑戦権をつかむため、チームは成長していく。(有吉 広紀)