◆ロンドン世界陸上第6日(9日、英国・ロンドン競技場)

 恐るべき18歳だ。100メートルを2本、200メートルも2本目。疲れもたまっているはずなのに、200メートル準決勝のサニブラウンの後半の走りは異次元だった。周りはピッチ数とタイムが落ちる中、楽に脚が回っている印象だ。今後、日本どころか世界の陸上界を背負って立つような可能性を感じさせた。

 15年世界ユースで2冠を果たし、10代から世界で戦う感覚を養えたのが大きい。これから米国の環境で育つうちに海外勢との試合を重ね、度胸や経験も増していく。100メートル9秒台や200メートル19秒台は出るべくして出ると思うが、本人も通過点としか考えていないだろう。2年に1度の世界陸上や4年に1度の五輪を勝つ方が、アスリートとしての価値の証明になるからだ。

 20年東京五輪では、確実に100メートルと200メートルの表彰台に絡んでくる。100メートルと200メートルには相乗効果があるので、若いうちは現在のように2種目を両立していってほしい。(男子100メートル元日本記録保持者、中京大監督)