◆ロンドン世界陸上 第6日(9日、英国・ロンドン競技場)

 史上最年少となる18歳157日で200メートル決勝に進んだサニブラウン・ハキーム(東京陸協)。急成長の陰には、2人のリオ五輪金メダリストの刺激がある。

 6月11日、サニブラウンはオランダ・ヘンゲロで開かれた大会の200メートルに参戦。21秒10(向かい風1・2メートル)の7位に終わった。世陸切符をかけた日本選手権まで2週間しかない。練習パートナーで16年リオ五輪女子走り幅跳び金のT・バートレッタ(31)=米国=が、18歳のスイッチを入れた。「経験のために世陸に行く? 私は19歳で優勝したわよ―」。目が覚めた。

 バートレッタが「姉」なら、リオ五輪男子三段跳び金のC・テーラー(27)=米国=は「兄」だ。今秋から進学するフロリダ大の先輩にあたり、サニブラウンと同じレイナ・レイダー氏に師事。オランダで買い物に連れ出すなど弟分としてかわいがり、単身の心細さを吹き飛ばしてくれた。気温14度の準決勝は、テーラーからもらった「タイガーバーム」(血行を促進し温感が得られる軟こう)を体に塗って走り「アツアツの状態で出ました」。実生活では弟が1人いる長男は“兄姉”の支えで、世界トップ8まで上り詰めた。(細野 友司)