マリナーズが12日(日本時間13日)に行われるエドガー・マルティネス打撃コーチの永久欠番「11」の式典を前に10日、同コーチの記者会見を行った。(シアトル在住・金岡美佐通信員)

 ―永久欠番式典で読むスピーチはもう出来上がった?

 「まだ書いているところ。もうすぐ仕上がる。書くのは難しくはないよ。早い段階で教えてもらっていたから、考える時間があった。焦点になるのは自分のキャリアを支えてくれた人達だ。時間に余裕がある場合は書くのも楽だ」

 ―どんな気持ちになると思う?

 「素晴らしい気分だろう。感情がこみ上げてくると思うけど、その時になってみないと分からないかも。自分のキャリアや野球を始めた頃を振り返るいい機会だ。長年に渡り、自分を指導し、支えてくれた人達が思い浮かぶ。家族や友人、チームメート、コーチ達。そういう意味で大きなことだ」

 ―自身の背番号が永久欠番化されることについてどう感じる?

 「現役中は自分の背番号が永久欠番になるなんて考えもしなかった。長年プレーして、現役を引退した後に、こういう風に称えてくれるのは非常に光栄なこと。達成感がある。野球をすると一口に言っても、多大な努力を要する。遠征が多く、家族も犠牲を強いられる。そういうことを振り返って、これまでの苦労や犠牲が報われたように思う」

 ―これまで大勢の選手がここでプレーしたが、今も一番人気の選手だ

 「さあ、それはどうかな?(笑)。シアトルのファンがデビュー当時から長い間支援してくれた。素晴らしいね。大勢の人達が支えてくれるのは嬉しい」

 ―なぜ長い間支持してもらえたと思う?マリナーズ一筋でプレーしたから?

 「このチームでキャリアをまっとうしたという点は評価してくれていると思う。デビュー当時はチームも低迷していたが、後には成功を収めることもできた」

 ―明日はスペースニードルの屋上で11番の旗を揚げるそうですね

 「さっきその話を聞いたばかり。あまり高い所は好きじゃない。安全だとは聞いているけど(笑)」

 ―背番号の永久欠番化が球界殿堂入りの後押しになると思う?

 「なるかもしれない。どうなるだろう?時が経てば分かるだろうが、ポジティブなことだと思う」

(注:通算打率3割1分2厘、出塁率4割1分8厘、長打率5割1分5厘。メジャー史上で打率3割1分、出塁率4割1分、長打率5割1分以上の成績を残した選手は現役のレッズのボットを含めて13人。そのうち9人が殿堂入り。しかし、マルティネスは主に指名打者として試合に出場したため、殿堂入り得票率が資格取得初年度(2010年)が36・2%。以後32・9%→36・5%→35・9%→24・2%→27・0%→43・4%→58・6%と推移。昨年殿堂入りしたグリフィーの後押しもあり、今年初めて50%超を越えた)

 ―殿堂入りの投手が最も打ち取りにくい打者に名前を挙げているが、最も打ちにくかった投手は?

 「ペドロ(・マルティネス)は打ちにくかった。彼が一番打ちにくかった投手だろう。4つの球種をうまく操っていた。それからナックルボールを投げる投手全員(笑)。(通算打率5割7分9厘と相性のよかった)マリアーノ(・リベラ)も手強かった。ロジャー・クレメンスも。ノーラン・ライアンとはキャリアの序盤に対戦し、18打数で11回ぐらい三振させられたと思う(正しくは19打数で10三振)。とにかくナックルボールを投げる投手は苦手だった。

(注:ペドロもリベラも最も手強い打者としてマルティネスの名を挙げています)

 −子供の頃はホウキで野球をしていたというのは本当?

祖父が工事関係の仕事をしていて、石ころが沢山あった。ホウキや木の枝を手にして、何時間も石ころを打ったよ。石ころの他にも、ボトルの栓や発泡スチロール製のクリスマスの飾りをボール代わりに打っていた。当時はビデオゲームがなかったから、工夫せざるを得なかった」

 ―18年間1チームでプレーしたが、移籍したいという気持ちはなかった?

 「契約が満了した後、FA解禁の前日夜中にまだ再契約できてなかったことが一度あった。あの年は8時間だけFAになったよ(笑)。翌朝には契約合意に至ったけどね」