◆第99回全国高等学校野球選手権大会第4日 ▽1回戦 秀岳館6―4横浜(11日・甲子園)

 勝利の校歌を聴きながら、鍛治舎巧監督(66)は頼もしそうにナインを見つめた。「最後までどうなるかわからなかったが、川端(健斗)、田浦(文丸)がよく投げてくれた。選手たちが思った以上の力を発揮してくれた」。名門・横浜に完勝。最大の勝因は、プレーボールから3球で1点を奪った電光石火の先制劇だった。

 指示が徹底されていた。「球種は関係ない。ベルトラインはどんどん振っていけ」。先頭の竹輪涼介は、2球目の直球を右翼線三塁打。続く半情冬馬は、初球のスライダーを先制の左犠飛。4番の広部就平が左中間フェンス直撃の適時二塁打は6球目で、続く田浦の中前適時打は9球目。ファーストストライクを逃さず、フルスイングした。

 今夏限りでの退任を表明している指揮官のために、ナインは「日本一の監督にしたい」と口をそろえる。「また一ついい思い出ができた。もう1試合できる」と知将。3季連続4強から、4度目の正直で頂点へ。鍛治舎劇場最終章が、幕を開けた。(青柳 明)