◆サッカー SBSカップ国際ユース最終日 U18日本代表2―1 U18チェコ代表(13日、静岡・草薙総合運動公園陸上競技場)

 U―18日本代表が2―1でU―18チェコ代表を振り切り、今大会3戦目で初勝利。同点の後半ロスタイム、途中出場のFW加藤拓己(山梨学院高3年)が決勝のダイビングヘッドをたたき込む、劇的な幕切れだった。10月からは2連覇がかかる全国高校選手権県予選と、日本代表活動との“二足のわらじ”も予想されるが、ヒーローは「タフに戦っていく」と気合を入れた。

 迷いはなかった。1―1の後半ロスタイム3分。ゴール前でチェコDF陣のマークを振り切ると、FW加藤が右クロスに頭から飛び込んだ。豪快な決勝点に「1、2戦とも決定機を外しまくって無得点。これでは、何のためのFWなんだと思っていた。ここで求められているのは(日本代表FW)岡崎(慎司)さんのような、恐れず突っ込んでいける姿勢。ゴールできてよかった」。背番号9は両手を広げ、雄たけびを上げて喜んだ。

 後半33分からの途中出場。交代直前に追いつかれる嫌なムードだったが、影山雅永監督(50)から「(得点を)決めてこい」と送り出された。短い時間で進化を証明した。ゴール前の攻防では大柄なチェコ人DFと激しくバトル。「相手はお尻をつねってきたり、ユニホームを引っ張ったりと、とにかく自分をイライラさせようとしてきた。そんなことで怒る選手ではもう、ありません」。冷静沈着なままチャンスを待っていた。

 “援軍”の存在も大きかった。今大会前にはJ1清水の練習に参加。山梨学院高OBで清水の背番号10、MF白崎凌兵(24)と会食。「身近にいる偉大な先輩。高校や(世代別)代表の話を色々と聞けた。今はどこでも自分に自信を持っていける」と感謝した。

 14日からは、高校の練習に早くも合流する。昨年の高校選手権は開幕前の左くるぶし骨折で棒に振った。雪辱を期す県予選は10月開幕。さらに、U―18代表に引き続き選出されれば、11月のU―19アジア選手権予選とのハードな“掛け持ち”となる。「厳しい日程でも言い訳はしない。山梨学院と代表、それぞれのサッカーに適応する。高校では再び選手権に出て結果を残す。タフに戦っていく」と力強かった。本領発揮はこれからだ。(小沼 春彦)

 ◆最終順位

 〈1〉U―18チリ代表 勝ち点8(3勝)

 〈2〉U―18チェコ代表 同4(1勝2敗)

 〈3〉U―18日本代表 同3(1勝2敗)

 〈4〉静岡ユース 同3(1勝2敗)=3、4位は得失点差による

 ◆加藤 拓己(かとう・たくみ)1999年7月16日、茨城・龍ケ崎市生まれ。18歳。3歳からサッカーを始める。小4時、鹿島アントラーズつくばジュニア入団。15年、同ジュニアユースから山梨学院高に進学。同年6月、U―16日本代表候補に初選出された。趣味は寺社巡り。178センチ、73キロ。血液型O。