◆明治安田生命J1リーグ 第22節 札幌1―1甲府(13日・札幌ドーム)

 ヴァンフォーレ甲府は、アウェーで札幌と対戦。勝ち点19で並んでいたJ1残留争いのライバルとの一戦を1―1で引き分けた。前半10分に、札幌FWジェイ(35)に先制点を許したが、5バックの左で後半開始から出場したMF阿部翔平(33)が同27分に、2015年3月以来となるJ1でのゴールを決め同点に。貴重な勝ち点1で、今後へつないだ。

 狙い通りの一発だった。0―1の後半27分、甲府の阿部は、右サイドからFWウイルソン(32)が上げたクロスをフリーでワントラップすると、左足を振り抜いた。「(逆サイドにいて)ボールが流れてきて、中の人数が多かった。少しアウトサイドにかけて、ニアを狙おうと思った」。チームに勝ち点1をもたらす同点弾を決めると右手でガッツポーズ。仲間に祝福された。

 今年3月、2014、15年に在籍した古巣に、J2千葉から期限付き移籍で“復帰”した背番号27。前節まで出場停止を除き、全試合に先発してきた。だが、4日にJ1横浜Mから期限付き移籍で加入した同じ左サイドを主戦場とするMF高野遼(22)が、加入後初先発。ベンチスタートとなったが、その高野が右太ももを痛めたことで、後半開始から出場した。

 セットプレーのキッカーを務めるなど技術が高い阿部に対して、縦への突破力を武器とする高野。「いい意味で(吉田達磨)監督に悩んでもらえたら」とライバルの加入に刺激を受けつつ、結果で存在感を示した。

 阿部は、デビューから247試合目となった14年8月23日のG大阪戦でJ1初ゴールを挙げている。この日も「得点のことは期待されていなかったと思います」と笑ったが、「点を取りにいくことは、すごく意識しました」とピッチに立った。千葉在籍時の昨季も札幌ドームで得点しており、「予感はあった」という。

 「勝ち点3を狙いましたが、最低限の1」と阿部。J1残留争いのライバル相手に目標だった勝ち点3を獲得することはできなかったが、追いついて、勝ち点を積み上げたことに意味はある。(古川 浩司)