◆第99回全国高等学校野球選手権大会第6日 ▽2回戦 三本松9―4下関国際(13日・甲子園)

 創部108年目で、春夏甲子園初勝利。念願の1勝に三本松・日下広太監督(33)はホッとした表情を見せた。10年までBCリーグ石川などでプレーし、15年に就任した指揮官は「新しい歴史を作れてうれしい」と笑顔。IPBL(日本独立リーグ野球機構)出身の監督が甲子園に出場、勝利するのは史上初だ。

 スローガンは「ULTIMATE CRUSH(徹底的に叩きのめす)」。早実・清宮幸太郎一塁手(3年)の父・克幸氏(ラグビー・ヤマハ発動機監督)が、早大ラグビー部時代に作ったものを拝借した。「優しい子が多い。スローガンだけでも強気でいこうと」。日下監督の「振ったもん勝ち」という言葉通り、真っ向勝負で積極的に打ちまくり、12安打で9点を挙げた。

 BCリーグでの経験から学んだのは「地域密着の大切さ」。リーグ憲章の「地域と、地域の子どもたちのために」という言葉を胸に刻んだ。東かがわ市唯一の高校で、市民とは距離が近い。試合前日、ホテルには市民からのメッセージ入りボードが届き、この日は大応援団がバス40台で駆けつけた。台数が足りず、愛媛県からも借りたほど。日下監督は「東かがわ市民とともに戦った。この1勝で少しだけ皆さんに恩返しできたかな」と胸をなで下ろした。(生澤 英里香)